素性１ ページ36
『あ・・・今日バイトだし、そろそろ起きなきゃ』
そうだった、今日は１日バイトの日だった。
それに、紫耀くんも同じシフトだった気がする。
起き上がろうとする私を寝転がったまま見上げて、紫耀くんは頬をぷっと膨らませた。
「えー、もう行くん？」
『いや、だって朝ごはん食べなきゃいけないし、お風呂も入ってないし・・・』
「お風呂なら貸したるし、朝ごはんも食べて行けばええやん」
『えー・・・食べるもの、あるの？』
「んー、Aさんなんか作って？(笑)」
な、なんじゃそりゃ！(笑)
もしかして、ご飯のためにいて欲しいだけなんじゃ・・・？と思ったけど。
ベッドの上でゴロゴロしたまま上目遣いでお願いしてくる紫耀くんの顔を見ていたら、断れなくなった。
こういう時だけ甘え上手なの、本当にズルい！なんなのよこの紫耀くんのヒモ感・・・。
借りたお風呂でサッとシャワーを浴びて、紫耀くんの家の台所に立った。
調理用具は一応揃っていたけど、ほぼ使ってなさそう。
『紫耀くん、普段食べ物どうしてるの？』
「んー、コンビニ弁当かカップ麺。それか、外で食べてくる」
『そっか外食か・・・お金持ちだもんね(笑)紫耀くん、ホストだからあんなにお金持ってたんだね、ずっと不思議だったの』
「んー、まぁそうやなぁ、稼ぎは良い方かもしれへんなぁ」
『ねぇ、紫耀くん何でホストなんてやってるの？それに、お金に困ってるわけでもないのに、なんでうちみたいな地味な本屋でバイトしてるの？』
質問攻めにし過ぎたかもしれない。
紫耀くんは苦い顔で黙り込んでしまった。
『あ、なんかごめん・・・』
「・・・知らんほうがええこともあるんやで。特に、夜の仕事のことはAさんは深く知らんほうがええよ」
今までのことから考えても、きっと紫耀くんはそこら辺にいるただのホストではないんだと思う。
正直かなり気にはなるけど・・・話したくないこともあるよね。
食材も無かったから、ご飯を作るとは言ってもただのトーストと目玉焼きくらいの簡単なものになってしまった。
「うまっ！目玉焼きの塩加減、絶大やわ！」
『絶大？絶妙・・・って言いたかった？(笑)』
「あ、それやそれ(笑)」
どうやら、天然は意識して作ってるキャラではなかったらしい(笑)
美味しそうに食べてくれる紫耀くんの顔を見て、"可愛い"なんて思ってしまっている私は、もう完全に紫耀くんの思うツボなのかもしれない。
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ふみか(プロフ) - かりんさん» わわわ、そんなに褒めていただいて、嬉しすぎます(;∀;)ありがとうございます！！ (2016年9月6日 14時) (
レス) id: a5e4949f04 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - やっぱこの作品最高ですね！！本当に心臓がヤバい（笑）胸キュンどころの騒ぎじゃないですよね（笑）めっちゃお気に入りです！ (2016年9月6日 7時) (レス) id: 7ebf97f1ef (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - �狎臼凸喚�(ぽえむ)さん» コメントありがとうございます！頑張って更新して行くので、今後も楽しみにしてもらえたら嬉しいです・・・！(/ω＼*) (2016年9月5日 17時) (レス) id: a5e4949f04 (このIDを非表示/違反報告)
�狎臼凸喚�(ぽえむ)(プロフ) - この作品、めっちゃ好きです！この先どうなるんだろうってすごく気になっちゃいます(*¨*)これからも頑張って下さい！ (2016年9月4日 19時) (レス) id: b5d32a98d8 (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - ましゅまろーさん» ハラハラドキドキ、してもらえてますか！そう言ってもらえて良かったです！(^^)コメントありがとうございます！ (2016年9月4日 14時) (レス) id: ae36dcf6ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふみか
| 作成日時：2016年8月26日 22時
