薬のせい２ ページ34
まだ完全に乾ききっていない紫耀くんの髪が触れて、私の頬を濡らす。
『紫耀くん、ダメ・・・お願い、やめて』
「Aさんがそれでええんやったら、やめるで？」
噛んでいた私の耳をわざとらしくペロッとひと舐めしてから、紫耀くんは私を抱き締めていた腕を離して、私の隣に座り直した。
そして、横からイタズラっぽい笑みを浮かべた顔で私の顔を覗き込んでくる。
紫耀くんが触れていた部分が熱い。
腕が回っていた首も・・・舐められた耳も。
嫌だ、離れないで欲しい。
もっと触れていて欲しい・・・全部に触れて、めちゃめちゃにして欲しい・・・
私、このまま紫耀くんに抱かれたい・・・
え？何考えてるの？
あぁ、ダメだ私。何考えてんだろ。
廉の顔が浮かんできて、私は頭を抱えた。
『もうやだ・・・助けて』
「楽になりたいんやろ？自分の衝動に素直になればええやん」
『ダメ、だって私には廉が・・・っ？！』
廉の名前を出した途端、紫耀くんの腕の中に乱暴に引き寄せられて・・・唇を奪われた。
「俺のことだけ見といて・・・」
噛み付くようなキスが、何度も何度も降ってくる。
紫耀くんの唇が触れるたび、少しずつ欲望を抑えていた理性が剥がれ落ちていく。
頭に浮かんでいた廉の顔も、もう消えていた。
『紫耀くん・・・も、ダメ・・・』
「俺が、楽にしてあげる」
私は、もはや自分から紫耀くんを求めていた。
紫耀くんの首に腕を絡めてその顔を見上げると、紫耀くんは妖艶な笑みを浮かべて私を見つめ返した。
「Aさん、俺にどうして欲しいん？」
『紫耀くんに・・・抱いて欲しい』
「・・・よくできました」
紫耀くんはフッと笑って私の額にキスを落とすと、そのままお姫様抱っこでベッドに運んでくれた。
そこから、もう私達は止まることなく愛し合い続けた。
紫耀くんの逞しい身体も、男らしい手も、熱い舌も、全部が私に感じた事のないような快感を与えてくれた。
あの初めて紫耀くんに抱かれた晩から、私は密かに紫耀くんのことを求めていたのかもしれない。
この快感を酔った頭は忘れていたかもしれないけど、私の身体は覚えていたに違いない。
紫耀くんが王子様なんかじゃないってわかってるのに。
最低の悪魔だって気づいているのに。
私は、もう既に後戻りできないくらい、紫耀くんに溺れてるんだ・・・。
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ふみか(プロフ) - かりんさん» わわわ、そんなに褒めていただいて、嬉しすぎます(;∀;)ありがとうございます！！ (2016年9月6日 14時) (
レス) id: a5e4949f04 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - やっぱこの作品最高ですね！！本当に心臓がヤバい（笑）胸キュンどころの騒ぎじゃないですよね（笑）めっちゃお気に入りです！ (2016年9月6日 7時) (レス) id: 7ebf97f1ef (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - �狎臼凸喚�(ぽえむ)さん» コメントありがとうございます！頑張って更新して行くので、今後も楽しみにしてもらえたら嬉しいです・・・！(/ω＼*) (2016年9月5日 17時) (レス) id: a5e4949f04 (このIDを非表示/違反報告)
�狎臼凸喚�(ぽえむ)(プロフ) - この作品、めっちゃ好きです！この先どうなるんだろうってすごく気になっちゃいます(*¨*)これからも頑張って下さい！ (2016年9月4日 19時) (レス) id: b5d32a98d8 (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - ましゅまろーさん» ハラハラドキドキ、してもらえてますか！そう言ってもらえて良かったです！(^^)コメントありがとうございます！ (2016年9月4日 14時) (レス) id: ae36dcf6ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふみか
| 作成日時：2016年8月26日 22時
