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「A、迎えがきたら終わりって言っただろ？」
「迎えは志麻さんだって言ってたじゃないですか」
「たぶんってちゃんと付けただろ？」
「………………」
Aも、嵌められたことに気がついたらしい。ちらちらとセンラの様子を伺うように、うらたの影から視線を送ってくる。
「センラ。Aがセンラにひどいことして怒ってるんやないかって言っとったんやけど、怒ってるん？」
「ちょ、坂田さん、言わないって言ったじゃないですか」
AはAで、避けてしまった以上引っ込みがつかず、どうしていいか分からなくなっていたらしい。それで、話しかけてこないセンラに気を悪くさせたと思っていたらしい。
「なんや、そんなこと気にしてたん？」
「………だって、」
「ほんまごめん、A」
センラが謝ると、Aは戸惑ったように視線をさまよわせた。きっと、謝られることも、あまり経験がないのかもしれない。
「…………私も、ごめんなさい」
しばらくして、ぼそぼそと小さく聞こえた言葉に、センラはほっと息を着いた。これで、ようやく仲直りできた。
彼は少しずつAに近づくと、手を伸ばして彼女の頭を撫でる。
「………アイス、買って帰ろ」
「ほんとですか………？」
「ほんまに。A、食べたかったんやろ？」
「………あれ、センラさんと一緒に、食べたかったんです」
胸を撃ち抜かれたみたいになって、思わずよろけそうになった。そんな二人を見ていてか、うらたが不機嫌そうに口を開く。
「ちょっと、俺のこと挟んでいい雰囲気になるのやめてくれる？」
「あっ、え、……っと、」
「はーい、イチャつくならお帰りくださーい」
「俺らぼっち組は2人でゲームしまーす」
うらたはおろおろするAの背中を押し、センラは坂田に押されて部屋を追い出される。
「仲直り出来てよかった」
と最後に2人も笑っていたので、なんだか不思議な気持ちになった。閉じてしまった金属製の扉を見ながら、センラが口を開く。
「………帰ろか」
「はい………」
おそるおそるAの手を取ると、きゅっと握った。振りほどかれなかったことに心の中でほっと息をついていると、やんわり握り返される。
びっくりして彼女を見れば、顔を真っ赤にして俯いていた。その反応に、年甲斐もなくどきときとしてしまう。
「………いこか」
こくん、と頷いたのを見て、彼女の手を引く。繋いだ手が、やけに熱い。
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まつり(プロフ) - なるほど！！！続編も短編も両方楽しめるということですね！読者的にはすごい得した気分です！掛け持ちになると思うので自分のペースでお身体壊さないようにしてください…！更新、楽しみにしてます！ (2020年4月11日 19時) (
レス) id: dc65f13ca7 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - まつりさん» ありがとうございます。続編に入る前に、短編を書いて思い出しながらやっていこうと思っています。今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。 (2020年4月11日 19時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - いきなり更新されて驚きました！大好きな挨拶シリーズの新しいお話が読めてとっても幸せです！！！ありがとうございます！ (2020年4月10日 0時) (レス) id: dc65f13ca7 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - 。。。さん» ありがとうございます。解除いたしました。ご迷惑おかけし申し訳ございません (2019年11月12日 17時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
。。。 - オリジナルフラグはちゃんと外して下さいね。。。 (2019年11月12日 17時) (レス) id: 0cc258f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りひと
| 作成日時：2019年11月12日 16時
