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うさぎのエリアが見えてくると、仕切りになっている金網の前には、子どもたちが何人かすでに集まっていた。
うさぎの餌200円と書かれたプレートを提げた飼育員のところにいって、お金を支払い、紙コップに入った野菜スティックを受け取る。
「うらたさん、お金、私も払います」
「いいよ、これくらい」
「………すみません、ありがとうございます」
どうやら、餌やり体験をした人は、抱っこなどの触れ合いもできるらしい。
「みなさん、こんにちはー！」
先程まで野菜スティックを配っていた飼育員のお姉さんが子供たちの前に元気よく飛び出してきた。
「これから、うさぎさんたちに餌をあげたり、だっこしたりするけど、この約束は守ってくださいね！」
お姉さんが説明すると、前にいる子供たちは「はーい」と元気よく返事をする。
その姿が可愛らしくて、私は思わず目を細めた。
説明が終わると、扉が開いて、順番にうさぎのいる金網で囲われたスペースの中に入っていく。
私たちが1番最後で、2、3歩離れたところに、グレーのうさぎが緊張した面持ちでこちらを伺っていた。
私はうさぎを驚かせないように、ゆっくりとしゃがんで、カップに入った人参を1本取りだした。
うさぎにそれを見せると、相手ははぴくりと反応し、鼻をひくつかせた。
しばらくじっとしていると、うさぎのほうからこちらに近づいてきた。
野菜スティックの目の前まで来て、くんくんとヒゲを動かしたあと、ようやく食いつく。
グレーのうさぎは、1度食べると警戒心を解いたらしく、もっと寄越せと言わんばかりにこちらを見上げてきた。
「はい、どうぞ」
私がカップから野菜を取り出すと、次は出した途端に食らいついた。
お腹がすいていたのか、すごいスピードで野菜スティックは短くなっていく。
その姿があまりにも可愛らしくて、童心に帰るような心地がした。
「うらたさん！見てください！すごい食べてますよ、この子！」
うらたさんにも見てほしくて、突っ立ったままのうらたさんに顔を向けた。
「よそ見してると、指かじられるぞ」
苦笑しながらも、うらたさんは隣によっこいしょ、としゃがんだ。
「だって、可愛いんですもん。癒しって、こういうのを言うんですねえ」
「そうだな」
うらたさんは、エサに夢中になっているうさぎの頭を優しく撫でた。
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りひと(プロフ) - みかんさん» みかん様/ コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです♪今後ともよろしくお願いいたします！ (2020年1月1日 10時) (
レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 完結おめでとうございます！りひとさんの作品大好きです。これからも応援しています、頑張ってください！ (2020年1月1日 9時) (レス) id: 6edfb9ce46 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - しぃさん» しぃ様/コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！今後とも応援のほどよろしくお願いいたします！またコメントお待ちしておりますね♪ (2019年12月31日 20時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - まつりさん» まつり様/ありがとうございます！新年には新しい作品も投稿してまいりますので、今後ともよろしくお願いします♪またコメントお待ちしておりますね！ (2019年12月31日 20時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても好きな作品なので2人分のルートを作ってくださり、とても嬉しかったです！他の作品の更新も楽しみにしています (2019年12月31日 19時) (レス) id: 42c92e6201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りひと
| 作成日時：2019年12月24日 11時
