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あ 「すいません。奢ってもらっちゃって…」
宮 「いいのいいの！だって俺が誘ったんだし」
"こういう時は先輩にカッコつけさせてよ"彼が言う。
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あ 「ご馳走様でした。すっごく美味しかったです！」
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宮舘さんと二人で話をする機会もそんなにないからなかなか貴重だった。
蕎麦はすっごく美味しかったし…
何より宮舘さんのペットの話とか亮平との同期エピソードを聞けて楽しかった。
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宮舘さんはレインボーローズって言う名前珍しくて笑われるんだよね、なんて言っていたけど
私はそれも宮舘さんらしいなって。
だって、インコを飼っているだなんて、そもそも高貴じゃない？
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やっぱり私の中で宮舘さんのイメージは
『高貴』で、『ロイヤル』な人。
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宮 「Aちゃん」
あ 「…は、い！」
宮 「2日遅くなっちゃったけど、お誕生日おめでとう。これ、どうぞ」
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会社へと戻る道中。宮舘さんが私にそっと差し出したもの。それは…
可愛い小包。上は赤のリボンで装飾されていて。
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あ 「えっ…ありがとうございます…覚えててくれたんですか？」
宮 「当たり前だよ。前言ってたでしょ？今日が誕生日だって」
あ 「…はい」
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確かに言った。この前渚先輩含めランチしてた時に。
でも、だけど…
わぁ、嬉しい。その言葉しか出てこなくて困る。
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宮 「家帰ったら開けてみて？」
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そう颯爽と歩き出す宮舘さんがかっこよくて。
その包みを静かに抱きしめる。そうして、後ろから。
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あ 「宮舘先輩！」
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そう名前を呼べば素っ頓狂な顔をした彼が振り向くの。
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宮 「えっ…？」
あ 「ありがとうございます！大切にします！」
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宮舘先輩って？と彼が言うから思わず言いたくなる。
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あ 「なんかそう呼びたくなっちゃって。笑」
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あ 「ふふ。嘘です。ただのおふざけです！」
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先を行く宮舘さんの隣に必死に追いつけば、
宮舘先輩、か…
そう口にした彼はふふって微笑み私の目を見てこう言うんだ。
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宮 「いいよ。これから俺のことそう呼んでよ」
あ 「…？」
宮 「Aちゃんにとって、俺は頼りになる先輩でしょ？」
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そうして二人して他愛もない話を
交わしながら会社まで戻る。
頼りになる先輩…本当に彼の言う通り。
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宮舘さん、いや宮舘先輩…
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2020年12月29日 22時
