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夏目side
下に降りると塔子さんが何やら電話で話してる
その表情はとても嬉しそう。誰と電話しているのか?
「本当?ええ、あら。分かったわ、滋さんにも伝えとく、ええ、それじゃあね」
そう言って塔子さんは電話をきった
「塔子さん、今の電話の人誰だったんですか?」
「貴くん、前ここに来る時言ってたでしょう同じくらいの娘が遠くにいるって」
「言ってましたね」
「Aって言うんだけど長期間こっちに帰ることになったらしいのよ」
「そうなんですか」
長期間こっちに帰って来る…
一体どんな人なんだろう
「学校も貴くんと同じクラスだったと思うから…よかったら仲良くしてあげてね」
「分かりました」
夕方
塔子さんは夕食で茂さんにAさんがここに長期間戻ることを伝えた
「そうか、久しぶりだなあ。あいつが戻るのも」
「そうねぇ」
「あ、あの」
俺は気になっていた事を聞くことにした
「Aさんって…どうして遠くに居るんですか?」
聞いてはいけない事だったか?
おずおずと聞く俺に塔子さんが話した
「貴くん、これは他の人に話してはいけない事情なんだけど…秘密にしてくれる?」
「は,はい」
「実はな、あいつは審神者と言う職についてるんだ」
「審神者?」
「ええ、刀の付喪神を束ねて時間遡行軍?って言う人たちを倒すための仕事なの」
「付喪神?…審神者」
俺はなんだか聞き覚えのある言葉
ヒノエが言っていたやつか
「時間遡行軍は確か…歴史を変えるからそれを阻止するのが審神者の役目、だったはずだ」
「へぇ…」
いまいち実感が湧かないがAさんはその歴史を変えてしまう時間遡行軍?を倒すために遠くへ行っているらしい
「なんだか漫画みたいな話だったな」
「まぁ恐らく付喪神にあったと言う夏目のやつは恐らく審神者のものだな」
「じゃああの落武者みたいなのはもしかして___」
「あぁ、時間遡行軍とやらだな、成る程なぁ」
納得した様にイカ焼き煎餅を食べる先生に疑問を持つ
「成程なぁって何が成程なんだ?」
「娘のAとやらの部屋は霊力の気配がするのだ」
霊力…
「なぁ先生、付喪神って普通の人でも見えるのか?」
「あの刀の付喪神は肉体を与えられておる、妖が見えんものでも見えるのだろう」
だから塔子さん達が付喪神なんて言葉を知ってたんだな
そう思い暗い空を見上げた
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作者名:ショートケーキの赤いヤツ | 作成日時:2021年8月11日 18時