57話 ページ16
｢…執着で負ける気はしないな
どこまで行っても離してやったりなんかしない
…お前は、俺の女さ｣
｢うん…｣
…
…
私の唇にディオが紅をひく
｢……ああ、完璧だ
美しい。｣
｢ふふっ、ありがとう…
あなたも美しいわ｣
ピクッ
二人同時に鼻をひくつかせる
きゃああ！離して！
｢…あら。お客さん…女みたいねぇ｣
｢ふむ、屍生人にしないで連れてくるとは…ああ。｣
？…まあいいか
ーーーーーーーーーー
ガチャッ
女が連れてこられたという部屋を覗くと、ぱっと目を隠された
｢此処で待っていろ。…おまえにの目に入れくないものが結構あるのだ｣
｢むう、またそうやって。私だって吸血鬼なのに｣
そう。
その部屋だけ、ディオは私に見せてくれない。
時折通りかかると変な鳴き声や、叫び声が聞こえたりするので、まあ、進んで入りたいわけでもないが
でもさっきちらりと見えた可愛こさんはすこし気になったかしらね
まあ、1マイクロだって心配はしてないけど。
ニャー
｢あら、メア、ここにいたの。全く、何かとあの人は私たちを仲間はずれにするのよね
向こうに行きましょ？｣
すん…
｢…。
におう。…近いかしらね…｣
｢ニャァァゴ｣
ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ
｢メア、あなたはとても美しいわよ、綺麗な毛並み！｣
髪をかきあげて、メアを撫でる
｢…さて、メモア・ソレイユ。
あなたの運命は、もう動いているし吸血鬼にした時一緒に見えてしまったけど…賢いからわかっているわね
私の、記録と、記憶を…あなたが守ってくれたら安心だわ
早く、貴方も、ディオも、気づいてくれないかしらね…
あなたの死は、私と共によ。絶対に。｣
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作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2016年4月9日 0時
