53話 ページ12
…ああ…思い出したわ…
この母なる大地と一体化するような、みなぎる力
貴女「…earth…そうよ、earth…私は乗り越えたってわけ?
あの父親への、母親への憎しみを?!そんな筈はないでしょう?!」
…だって、今胸にある忌まわしい感情は、もう暴れだしそうにあるのよ
earthはいつものように動かない表情で答えた
earth「主、貴女ハアノ時、父ト母ヲ憎ンデイタ。
デモ、今ソノ憎シミハ、ジョナサンニ向イテイル」
貴女「つまり、あの時の憎しみ自体が消えたのではなく
あの時宣言した憎む相手とは違う相手に憎しみが移ったから出てきた
そうなの?earth…
ふふ…流石、私の守護霊様だわ」
earthはYesと一言つぶやき
しばらく間をおいて「ソレデモ貴女ハ間違ワナイ、私モ貴女ニ会イタカッタ」
私はearthを見つめて、彼女を抱きしめた
優しく、でも力強く
貴女「私だってそう…私の唯一の理解者。
あの頃の私を支えたのは貴女よ、守ってくれたのもね…
ディオは…見えないの?貴女のこと」
earthはこくんと頷く
earth「…今ノ彼ニハ見エナイ…
運命ヲ見マスカ?
幼イ頃トハ違ウ…運命ヲ見ラレル 力 ヲ十分ニ持ッテイマス」
私はすっと手を下ろすと
背筋を伸ばし
ディオの待つ館の方向へ足を向けた
貴女「…見ないわ、今はそれでいい…つまらないもの
貴女のその含みのある言い方だけで十分よ。
永遠を共にするんだもの、100年や200年ぐらいさらりと越して待ってやるわ」
earthは、ソレデ良イ。ソレガ正解。と呟き
私の中へ入り込んだ
貴女「帰りましょう
私達の愛する未来の旦那様の元へ」
ー…彼女が蹴った地面には、複数の花が咲いていた…ー
earth「(…ソウ、ソレガ運命
貴女ノ身ニ起コル奇妙ナ物語ノ序章
貴女ノ子供モ…貴女ノ血筋ノ者達モ…不思議ト送ルコトニナル
奇妙ナ冒険
地球(earth)ハ見守ル 貴女達ヲ。
Aトイウ名ノ、永遠ニ続ク地球ノ番人ヲ!!)」
50人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひはる x他1人 | 作成日時:2016年4月9日 0時