大学生 ページ4
「レフトレフトー！！」
「ブロック2枚！！」
ピーッという笛の音を合図に、少し長めの休憩に入った。
今日は大学生との練習試合。俺たちは強い相手とゲームが出来るし、大学側は白鳥沢から良いプレーヤーを引き抜くことが出来る。ウィンウィンの関係である。
「おーっす、A。」
「先輩！！ご無沙汰っす！！」
声でかー、と笑っているのは、白鳥沢のOBの人だ。
俺の3個上で今大2だから直接的な関わりはないけど、こうしてよく練習試合に来ているから仲良くしてもらっている。
「で？どうよ？A君は隼人からレギュラー奪えたわけ？」
ニヤニヤしながら聞いてくる先輩。
アンタさっきまで試合してたんだから俺出てないの分かるだろ！！！
しかし馬鹿にされても仕方ない。俺はインハイ前にも高々とこの人にレギュラー奪う宣言をして、現実達成していない。
ぐぬぬ、と俺が何も言い返せず唸っているとブッと吹き出した先輩は「悪ぃ悪ぃ」と笑っている。
「性格悪いッスよ！！」
「いやぁ、だって、あまりにも試合中のお前が悔しそうでさぁ。」
…そりゃそうだ。今日は今のところ1度もゲームに参加出来ていない。
先輩は、セッターからアタッカーに転向したばかりだったこの前はベンチだったけど、今日の試合ではしっかりレギュラーだった。それも俺の悔しさに拍車をかけた要因の一つである。
てか、この人「隼人推し」とか言っといて毎回俺のとこにちょっかいかけに来るし、本当は俺の事好きだろ！！！！！
「早くしないと俺引退しちまうぞー。」
通りかかった山形さんに笑われながら言われた。聞いてたんかい！！！
「ま、負けません！！！！」
それを聞いた山形さんは「受けて立つよ」と不敵に笑って去って行き、先輩は「やっぱ声でけー」とゲラゲラ笑っていた。
そうだ。早くしないと3年生は引退してしまう。そしたらもう二度とあの人とレギュラー争いをすることはなくなるだろう。
うかうかしてらんねぇ。
「…なぁ。A。」
「何ですか？」
「燃えんのはいいけど、あんま焦りすぎんなよ。」
先輩を見ると、いつになく真剣な表情。
こんな顔できるんだこの人。いや、試合中はいつもこんなか。
「？」
「いや、……今のお前、ポジション転向した時の俺に似てるから。…気持ちだけ空回りしてても何も良いことないぞ。」
「…？はい。」
良く分からなかったけど、先輩が真剣そうなのでとりあえず頷いておいた。
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華火(プロフ) - あめめさん» ごめんなさい！外しました！ (2020年4月14日 1時) (
レス) id: 547328387d (このIDを非表示/違反報告)
華火(プロフ) - 。さん» ごめんなさい！外しました！ (2020年4月14日 1時) (レス) id: 547328387d (このIDを非表示/違反報告)
あめめ - とても良い作品ですね！ですが、オリジナルフラグが外れていないです！とても素敵な作品なので、フラグを外して創作活動を楽しみましょう！ (2020年4月3日 16時) (レス) id: c283a9fbdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華火 | 作成日時：2020年4月2日 23時
