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よし、まずは希望ありそうな太一から。
ガチャっ
「太一、今からさ、」
「うわっ、お前ノックしろよ。」
ベッドに寝転んで携帯をいじっていた太一は、非常識なやつを見るような目でこちらを見てくる。
…いや、どの口が言ってんだ。お前自分のこと棚に上げて…。あれ?そういえば太一はノックしてたか。……いやでも返事する前に開けてるんだから同罪!!!
「天童さんに言わ、」
「行かない。」
「聞けよ!!!!」
せめて聞け!!最後まで!!
「工らと、なんか…仲良く、する会?みたいなのやるらしいんだけど、一緒に行こ?」
「いや、マジで勘弁。俺今日こそこのステージクリアしなきゃ。」
「おい!今日行かないと天童さんにしばらくネチネチ言われるぞ!!俺一人犠牲にする気か!?」
「………。」
しばらく逡巡していた太一だけど、大きなため息をついて身体を起こしてくれた。
「…はぁ、本当に面倒な先輩を持ってしまった…。」
「ほら行くぞ!」
気が変わる前に部屋から出さないと!やっぱり行かないなんて言って逃げられないようにしっかり腕をホールドして賢二郎の部屋へ向かう。
2人で行けば、賢二郎もきっと着いてきてくれるはず!!
ガチャっ
「賢二郎、今から…………やべぇ勉強中だ。」
こちらに背を向けて机に座っている賢二郎の耳から、イヤホンの線が垂れている。俺達が入ったことに気付いていないようだ。
「どうする?太一。」
「怒るかも。」
そう。普通に話しかけたりする分には怒らないけど、下らないことすると超キレる。
……はたしてこれが下らないことなのか否か。
「け、賢二郎。」
名前を呼びながら肩をチョンチョンとつつくと、振り返って目を見開く。
「…気付かなかった。何?2人して。」
「いや、あのさー、えへへ、ほら太一。」
「え、俺?」
言うの怖いんだよ!!言ってくれよ!!と、目で訴えかけると、ため息をついて経緯を説明してくれた。
「行かない。」
「「デスヨネー。」」
言うと思った!!!
「で、でもさ賢二郎。お前もアイツらのことよく知っといた方が良くないか?トスあげるやつのこと知っといて損は無いだろ?」
「それはそうだけど、練習中で済む話だろ。わざわざ今行く必要は無い。」
「いやいや〜、こう、意外な一面というか!そういうの見れるかもよ?」
「別にいい。」
……頑固ちゃんめ!!!!
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華火(プロフ) - こころさん» わーいありがとうございます!頑張ります〜 (2019年9月18日 23時) (レス) id: 80f48dce8e (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!頑張ってください (2019年9月17日 17時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華火 | 作成日時:2019年7月31日 0時