俺らサンコイチだもんな【白鳥沢】 (ページ3)

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キーンコーンカーンコーン

「飯だー！！！」

朝からずーっとテストで、やっと解放される時が来た。まだ午後もテストあるんだけど……。

チャイムがなってすぐ教室を飛び出すと、賢二郎と太一も教室から出てきたところだった。

俺達は毎日、昼飯は食堂で食っている。たまーに寮に配達される弁当の日もあるけど、ほとんどは学食。だって、食べたいものは自分で選べた方がいいじゃん？

「やっほーい、お疲れ！！！」

「まだ終わってないだろ。」

「A、テストどうだった？」

太一に聞かれて、俺は自信満々にニヤッと笑う。

「余裕で赤点回避！！賢二郎大先生のおかげだぜ～！！」

賢二郎の肩に腕を回すと、ものすごく嫌そうな顔をされた。
昨日あの後夜遅くまで3人で勉強した。写すだけだと今日のテストが絶対やばいと思ったからちゃんと自分でやった。ほとんど分かんなかったけど賢二郎が丁寧に教えてくれて、なんとか公式を頭に埋め込むことが出来た。

「昨日あの後あれだけやって赤点回避レベルかよ。」

「えー！俺にしては頑張ったほうじゃーん！太一は？どうだった？」

賢二郎に聞いたところで答えは分かりきっているので、太一にだけ聞く。

「俺？俺は、まあだいたい平均越えくらいかな。」

「………この要領良し男め。」

スポーツ推薦ばっかり集まっているバレー部の中では太一も頭がいい部類に入る。賢二郎なんてもはや化け物みたいだけど。

……昨日までの宿題の進度は俺と同じくらいだったのに…。

俺は高校から白鳥沢学園に入った。中学までは普通に東京にいたんだけど、俺のじいちゃんが白鳥沢のOBで、小さい頃からずっと白鳥沢への入学を勧められていたんだ。

白鳥沢は毎年、夏休みに中3対象の練習会を開く。まあ、選手集めのためなんだけど、そこで印象に残ったやつは声がかかったりする。俺もそれに参加して、推薦もらえたから高校からこっちに来たってわけ。

まあ、こっちにはじいちゃん家もあるし、全く寂しいことはない！！

「お、ヤッホー、お三方。」

「「「こんにちは！」」」

にゅい、と急に現れた天童さんにビックリしながらも3人で挨拶を返す。今日は先輩達も食堂なのか。

「こっちおいでヨー。空いてるよー？？」

「あ、ありがとうございます！失礼します。」

天童さんが勧めてくれたからありがたく席に座るけど、3年生達と同じテーブルってちょっと緊張するな。