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無事、合宿会場となる体育館に着いた。
この合宿はある大会を兼ねている。もちろん公式ではない。
こういう大会のほとんどはその地域の人達が「もっとこの地域でバレー盛り上げようぜ!」みたいな目的で開催されることが多い。
それでそこに色々なチームを呼ぶようになって、今では日本中から強豪校が集まるようになったのがこの大会ってわけ。
今日はとりあえず開会式だけ。
「うわっ、すっげーチーム数!」
「だろ〜?俺も去年ビビった。」
会場に入ると驚く声を上げる工。
明日から三日間、出来るだけ多くのチームと当たるように試合が組まれる。
全国の猛者共を倒せると思うと、今からドキドキが止まらない。
「行くぞ、工。」
「わ、はい!」
牛島さんに続いて白鳥沢のみんなが2列にならぶ。
その後、どこかの会長の言葉とか、会場使用上の注意とかを色々話され、軽くチーム紹介なんかして開会式は終わった。
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その後、移動と開会式で一日のほとんどを使ってしまった俺達は、俺達が泊まる宿泊施設に隣接されている自主練用の体育館で練習していた。
練習時間も終わりに近づき、最後に軽くサーブを打っている。俺は、山形さんのいる方とは反対側のコート内に入ってレシーブ練習をする。
お、太一のサーブ。
ポンッ
他のメンバーと比べるとそこまで威力のない太一のサーブは、結構簡単にAカットに出来てしまう。
……しかも悔しそうな表情一つ見せない。
あのポーカーフェイス、味方の俺でも腹が立つことが多い。こういう時試合での有用性を悟る。
すると、瀬見さんがボールを高く上げているのが目に入った。
お、ジャンサーくる!!
キュキュッ
ズドンッ!!
「…っ、重!」
結構いい手応えだったボールはネットに近すぎたようで、白帯をかすり向こう側のコートに転がった。
ちくしょー、威力が強いと上手く抑えらんねぇ。
それでも瀬見さんは、自分のサーブが上げられたことに対してちょっと悔しそうな表情をしていた。
太一。あれだよアレ。あれがお前に足りないんだよ!!!
俺の訴えに気づかず、太一は瀬見さんと二人で談笑している。
……もういいよ、。
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華火(プロフ) - こころさん» わーいありがとうございます!頑張ります〜 (2019年9月18日 23時) (レス) id: 80f48dce8e (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!頑張ってください (2019年9月17日 17時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華火 | 作成日時:2019年7月31日 0時