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あの後、新聞制作の打ち合わせを理由に、白布先輩とLINEを交換することに成功した。
新聞制作の順番は平等にくじ引き。早ければ早いほど2周目が回ってくる可能性が高まる。
このくじ引きは2年生がやってくれることになった。そして、白布先輩は見事に2番を引き当てたため、わりとすぐに私たちの順番は回ってくる。
ごめん、と謝る白布先輩。可愛いからおっけ!って感じです、ごめんなさい。
こうして、6月の委員会は幕を閉じた。
──────────
「え?それで好きじゃないの?」
「んー、多分?憧れ的な?」
かおりんに信じられないという顔で見られるけど、だって、多分好きとは違う気がする。
「十分ときめいてるじゃん!どの辺に恋以外の要素があるの?」
「なんていうか、美しい!可愛い!尊い!って感じだから、むしろ私の推し。」
「……なるほど、推し……。」
未だ納得がいかなそうなかおりんだけど、ぶっちゃけ自分でもよく分からない。
「でも、仲良くなりたいと思うし、実際ペアが同じでめちゃくちゃ嬉しい。」
「……まあ、Aがまだ分かってない説もあるか。とりあえず、良かったね。」
コクン、と頷く。
最近気づいたのだが、白布先輩とは日常生活で結構遭遇している。多分、今までも会っていたけど、お互い認知していなかったため気づかなかったのだろう。
例えば、購買。自販機。移動教室。
というよりむしろ、私自身が常に探しているような気がする。まるでストーキングだ。自分危ない。
──────────
「………それって、もう好きじゃん。」
「えー、二口君もそう言うの?」
バイトの休憩中、裏で二口君と防犯カメラを見ながらおにぎりを食べる。
あ、二口君というのは、バイト仲間の二口堅治(フタクチケンジ)。伊達工の2年で、バレー部らしい。なんでも、家がこの辺だからここでバイトしてるそうだ。
「無意識で目で追っちゃう、とか、完全に初期症状だよ。早いとこ告ったほうがいいよ。」
「二口君は早いとこ告りすぎだと思う。」
俺は告ってんじゃなくて告られてんだよ、とどうでもいい自慢をされる。彼はかなり早いペースでコロコロ彼女が変わるため、なんの参考にもならない。
「いや〜でも、Aちゃんが恋ねぇ〜。……なんか悲しいわ。」
「は?キモイよ?」
「あたり強いよ?」
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りん(プロフ) - 華火さんの作品全部好きです! (2022年9月30日 22時) (レス) id: b7d34262d6 (このIDを非表示/違反報告)
食塩 - 最高です。 (2022年7月19日 23時) (レス) @page46 id: 18e815367f (このIDを非表示/違反報告)
華火(プロフ) - むーむーさん» デスよね!!ありがとうございます!! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 547328387d (このIDを非表示/違反報告)
むーむー - 白布君かっこかわいくて最高です!!!! (2020年2月14日 22時) (レス) id: d0213f078c (このIDを非表示/違反報告)
華火(プロフ) - よたこさん» 分かるぅぅぅ、ます (2019年8月26日 23時) (レス) id: 6592ed4643 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華火 | 作成日時:2019年2月1日 23時