ハサミ、リストカッターは残像で。3【風間蒼也】-完-

ハサミ 90 三年後 ページ50

＊

______愛し続けて、ずっと愛して間違い続けたけど
もう貴方から離れたくないから。

三年後______

風間&柊side

私は成人し、風間さんは２４歳。
そして私が成人したのをきっかけに私と風間さんは

結婚式を挙げた。
披露宴にもたくさん人が来てくれた。

私達は今同棲している。そして一つのベッドの上。
何故か夜中に目が覚めてしまった。

「んぅ……まだ１時……」

風間「……ん……翡翠…起きたのか…？」

「ごめんなさい！風間さん！起こしましたか？」

風間「いや、自然と目が覚めただけだ」

「そうですか……」


風間「どうした？翡翠」

「ねぇ…風間さん…………貴方に会えてよかった。
貴方の為に生きてこれてよかった。



ハサミが全てを歪ませたのにハサミが全て引き寄せた。」

風間「そう……だな…」


「だからね、"蒼也さん"」

風間「！！」

「貴方が生きる意味を無くした時私の為に生きて下さい。



貴方が私に生きる意味を与えてくれたように」

風間「俺が生きる意味を無くした時か…
それはお前が俺の前から消えた時だな」

「えっ？」


風間「愛してる、翡翠」

「私もですよ、蒼也さん」


カーテンの隙間から照らし出される二つの影。








この二人の接点は




ハサミが惹きつけた運命の恋愛なのだろうか。



「蒼也さんは運命なんて信じる？」

風間「信じないな…でも…」

「でも？」

風間「お前と出逢えた事は"奇跡'だと思っている。」

「奇跡だけは私も信じる。







逢えて良かったです、蒼也さん」

風間「俺もだ」


波乱だった全てを搔き消すように







二人はキスを交わした。






君の全てを






俺に





私に









ちょぉだい。









-fin.-

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