【ハイキュー】生意気なクソガキを預かった【青葉城西】

No.20 イライラ及川さん ページ20

結局、母さんとは何にも話さず今は朝練。俺は、サーブ練を一人黙々としていた。

ふわりとボールを宙に投げ、助走をつける。


……あ、良い感じ。



───ドゴォンッ


けれど、ボールは線を越え、コートの中に入らなかった。



及川「チッ…」


思わず舌打ちをする。

今日のサーブは調子が悪い。

良い感じだと感じても、コートの中には入らない。



松川「及川〜？調子悪りぃのか？」

花巻「天下の爽やかイケメン様は元気が無いようです」



まっつんやマッキーの声も、耳を通り抜けていく。

駄目だ。合宿の事で頭がいっぱいになる。



その後も、トスミスが激しく、「今日はもう休め」と監督に言われた。

「はい」と返事したが、イライラが収まらず、無意識に舌打ちを繰り返していた。



岩泉「及川」

及川「なあに？岩ちゃん」

岩泉「話なら昼休み聞く。それまで周りに危害加えんなよ」

及川「岩ちゃん……俺は危険物か何かですか？」

岩泉「今のオメェは危険物よりも悪質なんだよ」



「見てみろよ」と言われ、岩ちゃんが指す方を見る。

そこにはいつものギャラリーがいて、俺を心配そうに見ていた。



岩泉「後輩もテメェの事心配してんだ。さっさと通常運転に戻ってくれねぇとこっちまで集中出来ねぇだろうが」

及川「うん……ごめん」

岩泉「しょーもない悩みならブッ飛ばすかんな」

及川「えっ」



ちょっと待ってと言う前に、岩ちゃんは練習に戻った。

俺は一人、皆の練習姿を見ていた。













岩泉「で？何か合ったのかよ」



………ねぇ、岩ちゃん。



及川「何でマッキーとまっつんも居るの！？」



平然と座って、パンを食べる二人を見て叫ぶ。

え、朝の雰囲気って二人だけで。みたいな感じじゃなかった？？

及川さんの間違い？？


松川「いいじゃんか」

花巻「そーそー。気にすんな」

及川「いや、気になるんですけど！？」



松川「………及川」

及川「っ、な、なに…？」

松川「俺達だって仲間の不調は気にすんだよ」

及川「……まっつん


本音は？」

松川「お前の悩みを聞いて、あわよくばイジりたい」

及川「だと思った」


まっつんは及川さんの悩みをイジるもんね。

わかってるよ。わかってたけど、何か悲しい。


花巻「でも心配したのは本当だぜ？」

岩泉「オラ、さっさとはけ」


俺、本当に良い友達持ったよね。

意を決して、全部はいてみることにした。






及川「実は＿＿＿＿＿＿＿＿」

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