決まってる knmc ページ7
▫️幼馴染(一人称視点)
※同級生モブいます
友達から届いた連絡は｢ごめん先生につかまったから遅れる！｣だった。まじかぁ。時間潰す場所を探そうとスマホから視線をあげるとファストフード店があった。ちょうどいい。さっそく入店して注文まで済ませて隅の方に陣取る。届いたジュースに口をつけてると、聞きなれた声が聞こえてきた。
ちらりと見渡しても姿が見えない。もう一度声が聞こえてきて居るのを確信して探してみると柱から死角になっていたところに座っていた。声の主、幼馴染で片思い歴うん年の剣持刀也。
｢俺さ、電車で一緒になる子が気になってて｣
｢へぇ。いいじゃん｣
どうやら同級生と来てるらしく、その人が恋愛相談をしていた。同じ時間に電車登校してる他校の子が気になってるらしい。かわいいねぇ。
盗み聞きはあまり良くないけど、こちとらずっと片思いしてるのだ。好きな人が恋愛相談になんて返すのか気になる。盗み聞くのを少しくらい許してほしい。
｢剣持、お前彼女とか作らねぇの？｣
｢は？｣
｢だってこの前剣道の試合の時に対戦校の女子生徒騒いでたから悔しいけど人気あんじゃん｣
｢悔しいって思ってんなら言うなよ｣
｢って事で紹介してって言われてんだわ｣
あーそういう事ですね。
ハイスペックで整った顔立ちをしている刀也がモテないわけがない。
なんて言うのだろう。耳をそばだてる。
｢あー悪いけど断っといて｣
はぁ…良かったぁ。
紹介を受けてたらダメージが大きすぎたかもしれない。
ほっと息を吐く。
ピコン
友達から連絡が来た。まだ話は気になるけど、待たせるの悪いし出るかぁ。飲み干したカップを捨てて店を出た。
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｢えー！なに？彼女欲しくないの？｣
彼女が出ていく姿をこっそりと見た。
｢彼女になって欲しい人は決まってるから｣
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作者名：Nk | 作成日時：2024年1月21日 22時
