本物じゃないです！ gk ページ27
▫️同僚ライバー(一人称視点)
※前話と微妙に繋がってたりします。単体でも読めます。(無自覚2人のもだもだを周りが見守るシリーズ的な)
｢Aちゃん、ごめんね、帰るとこだったのに引き止めて｣
｢大丈夫です！美兎ちゃんのためですもん！
……でも、なんでガクくん端っこに丸まってるんですか？｣
事務所から帰ろうとした時に、美兎ちゃんにこの部屋に来て欲しいと連絡を受けて馳せ参じた。
のだったが、部屋の隅でタオルを被って丸まってるガクくんもいた。
｢えっと、それがですね、｣
美兎ちゃんの説明によると、いきなりお着替えドッキリと称して、ライバーのアプリを使っていきなり衣装を変えるとどんな反応するのかという動画をとっていたらしい。
ターゲットになったガクくんはそれに全く動じなくて、美兎ちゃんがいくつかボタンを押してたところエラーを吐き今の状態になってしまったそうだ。今の状態ってなんだろう？
｢がっくん！ほら、Aちゃんですよ〜！これで許してください！｣
｢美兎ちゃん！？！その捧げ物みたいな差し出し方なんですか！？｣
｢別に怒ってませんってぇ…｣
美兎ちゃんに背中を押され、ガクくんの目の前に差し出された。
ん？なんかタオルの下動いてる…？
｢えっと、ガクくんどうしたの？｣
｢人目をはばかる格好してまして｣
ゆっくりと取られたタオルの下にはぴょこぴょこと動く耳。と、彼の背後でどこに隠れてたのか分からないほど大きな尻尾がするりと動いた。
｢耳と尻尾が消えないって言うか……｣
わっ！とわざとらしく顔を覆うと、ノッた美兎ちゃんもわざと大袈裟に言う。
｢がっくん！本当にごめんなさい！あと数時間でバグが直るみたいなんで！｣
｢いいんすよ、委員長センパイ。この後予定がなかったから大丈夫っす｣
｢それは大変助かりました…｣
あ、美兎ちゃんしょんぼりしちゃった。
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作者名：Nk | 作成日時：2024年1月21日 22時
