なんでもない！ gk ページ23
▫️同僚ライバー(mg視点)
※前話、前々話と微妙に繋がってたりします。単体でも読めます。(無自覚2人のもだもだを周りが見守るシリーズ的な)
先程会ったマネージャーに、Aちゃんと同じ部屋で待機するようにと言われた。
そのAちゃんはもう来ているらしい。
会えるのが嬉しくて、ノックをして部屋に元気よく入った。
「おはようございます！」
そこには先客が2人。
てっきりAちゃんだけかと思っていた控え室にはがっくんもいた。
何故か居るがっくんは律儀におはようございますと挨拶を返してくれた。その隣にいたAちゃんはがっくんの肩に頭を預けて、すやすやと寝ているようで返答はなかった。
2人に近づいて、先ほどよりボリュームを下げて話しかける。
「Aちゃんが寝てるのに大きい声出してごめんね」
「いいんすよ。むぎっち来たら起こすように言われてたんで、もう起こしますから」
おきて、とがっくんが呼びかけるもぐっすりお休み中のAちゃんには聞こえてないようだ。肩に手を回して、もう一度呼びかけながら揺する。
その声があまりに優しくて甘いものだから、がっくんをまじまじと見てしまっていた。
揺すられてやっと起きたAちゃんは、むぎに気づいて微睡むままむぎの名前を呼んだ。
「おはよう、Aちゃん」
「おはよう。ガクくんも起こしてくれてありがとう」
「いえいえ、どういたしまして」
眠る前から付き合ってあげてたのだろう。
がっくんって人のために動くことを厭わないところがあるから、こういうことをするのにも違和感はない。いつもさらりと手を貸すんだよね。誰にでも。
…けれど、今みたいにAちゃんに対しては段違いに甘さがあるんだよねぇ。
そこまで考えて、思わず笑みが溢れる。
２人が不思議そうにむぎを見てくるのがわかった。
「なんでもないよ！」
いつかなぁ、むぎは楽しみだよ。
━━━━━━━━━━━━━━━
「んじゃ、オレ帰りますんで」
「帰るとこだったのに、わざわざ付き合ってくれてありがとう」
「オレが居たかっただけだから、気にしないで。また頼ってくれていいすから」
「うん、ありがとう」
「がっくん、待っててくれたんだね」
「うん。すごく優しいよね、そのうち甘やかされてダメにされそう、」
「.........」
「...むぎちゃん？なんでそんなニコニコしてるの？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Nk | 作成日時：2024年1月21日 22時
