初恋のお兄さん4 knmc ページ7
▫️大学生(一人称視点)
待ち合わせはバイト先にした。
この喫茶店は学生にありがたく値段がお手ごろで利用しやすい。今日は客として入口から入ると、待ち合わせ相手はすでに席に座って待っていた。
「刀也くん、お久しぶり」
「そんな言うほど会ってませんでしたっけ？」
たしかに。そこまで会ってなかった訳では無いけど、久しぶりな気がした。
「…神社に行ったんですか？」
「え、よくわかったね」
「なんとなく、ですよ」
刀也くんはすでに注文していたようで、運ばれてきたメロンソーダを見つめながらそう言った。
配膳してくれたバイトの同僚に、お気に入りのドリンクを頼む。すぐ持ってきてくれるだろう。
「ここで言うのもあれなんですが、他のバイトにしません？」
「ええ？ここシフトの希望通りやすいんだよ」
「ほら、駅前の喫茶店とか良さそうじゃないですか？」
駅前の喫茶店はプリンが美味しくて有名なお店だ。
「刀也くん、プリン食べたくて言ってない？」
「まさか。バイト先に行くとAさんが奢ってくれるからって言ってませんよ」
目当てじゃん。でも、バイト募集出てるか見てみようかな。あっちの方が大学と近いからアリかも。
それから、少し話して解散した。
「もしもし」
「ーーーー。ーーーー？」
「あそこ危ないから居るんだと思ってたんですけど、見守ってないでバイト辞めさせた方が早くないですか」
「ーーーーーーーーーーー！」
「いつまでも誤魔化すので鎌かけたら引っかかりましたね……大事ならちゃんと守ってくださいよ。彼女、僕の幼馴染なんで」
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作者名：Nk | 作成日時：2023年4月30日 0時
