モーニング gk ページ48
▫️恋人(gk視点)
カーテンの隙間から差す朝日で目が覚めた。
時計を確認すると、予定まで全然時間がある。
隣で眠る彼女を起こさないように寝室を出て洗面台へ向かった。
朝のルーティンをこなしながら、朝食を考える。
休日の朝は、早起きした方が作るのが習慣になっているので今日はオレが担当。冷蔵庫の中を思い出す。卵と牛乳、そういえば食パンがあった。フレンチトーストでも作るか。前にSNSにあげてたチョコたっぷりのフレンチトースト見て、食べてみたいと言ってたから喜ぶだろう。
さっそく卵液を作って、食パンを浸す。すぐに焼くから電子レンジで少し温める。たしかこうすると卵液の浸透早くなるんだよな。
フライパンにバターを入れる。溶けはじめたのでしっかりと卵色に染まった食パンを入れた。うん、いい香り。じっくり焼くのでその間にAちゃん起こしに行くか。
起こしに来たのに、なぜかそっと寝室に入る。カーテンを開けながら、彼女を確認するとまだすやすやと眠っていた。寝顔をいつまでも見てたいけど起こさないとな。軽く肩を叩いて声をかけてみる。
「Aちゃん」
「…おはよ」
「ん、おはよう」
伸びてきた手をとり、引っ張った勢いで胸元にぽすんと体を預けてきた。そのまま背に手を回して軽くハグをする。あったかいな。よし、抱きしめるのは一瞬にしとかないと。
寝起きでぼんやりしたままの彼女を立たせて、洗面台へ送り出した。
っと、そろそろひっくり返さないとだ。
「焼きたてですよ〜」
「ガクくんありがとう！」
Aちゃんの前にお皿を置く。
一緒にいただきますの挨拶をして、フレンチトーストをナイフで切り分けてひとくちを頬張る。
Aちゃんはいつも幸せそうに食べてくれるから、その表情でオレも幸せになる。好きでじっとみちゃうんだよなぁ、かわいい。彼女が淹れてくれたコーヒーも美味しい。
「美味しい〜！
…ん、ガクくん見すぎだよ」
「つい見ちゃって。
あ！朝から映画見に行ったあとどうします？」
「えっと…日用品を買わなきゃ」
「映画のあとスーパーに寄りましょ。車出すんで」
「うん、お願いします」
ごちそうさまでした！とまたも一緒に挨拶をする。
食器をシンクに置いて、袖捲りをしようとしたAちゃんに声をかける。
「洗っとくからさ、準備しておいで。
今日のデートも可愛いの期待してるぜ」
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作者名：Nk | 作成日時：2023年4月30日 0時
