あなたの隣2【短編集】 (ページ43)

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▫️(gk視点)

好きな子に好きな人いるかもしれないと思ったけど、アピールするのには良いだろうか。

スマホを持ってそわそわした様子の彼女を見かけて声をかけた。
もし、それが好きな人の連絡とか待っているのなら断ってくれたらちょっとは心の整理がつくかもしれない。とか、なんとかそう思って。

「Aちゃん？」

「え！伏見くん、どうしたの？」

「や、Aちゃんお昼食べないのかなって思って」

「もう少ししたら食べるよ」

「じゃあ、一緒にどうっすか？」

「え、いいの？」

い、いいの！？！
嬉しいさと、むしろいいのかと伺うような言い方をされて心の中で舞い上がる。オレはキミがいいんだよ！

待った。そうだ、聞かないと。誘えたことに喜びながらも、なんて答えられるのだろうかとどこかヒヤヒヤした気持ちのまま、なんでもない振りをして聞く。

「もちろん。むしろ誰か待ってたりとかしない？」

「大丈夫！伏見くんに誘われた方が嬉しいから」

へへ、と笑う姿が胸にキた。

オススメの飲食店に案内する。行ったことがないから楽しみと笑ってて、学食じゃなくてこっち選んで良かったと内心ガッツポーズした。

届いた料理を美味しそうに食べてくれたのも嬉しかった。

「美味しいっすね」

「うん、誘ってくれてありがとう」

ごちそうさまと手を合わせたAちゃんにちょっぴり緊張しながら声をかける。

「また誘ってもいいか？」

「もちろんだよ！伏見くんとお話するの楽しいからお誘い嬉しいよ」

誘ってよかった！！

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