あなたの隣2【短編集】 (ページ42)

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あなたが推しなんです2 gk ページ42

▫️同級生(一人称視点)
※【あなたが推しなんです】の続き

今日は推しのグッズ＆ボイスの発売日だ。
発売は12時開始。でも大学に行かないといけないから合間に買うしかない。
今日一日、楽しい日であることはすでに確定である。推しのボイスがあると分かってる私は強い。

もう、あと10分！
スマホを両手で握る。ログインよし。ネットワークよし。販売ページも確認した。
そわそわとした様子を隠せずに座る。はたから見たらすぐ分かるくらい浮き足立っていると思う。知り合いに見られたら恥ずかしいかも。

「Aちゃん？」

「え！伏見くん、どうしたの？」

なんでよりによって推しが…！
自分ができる精一杯の平常通りで応える。

「や、Aちゃんお昼食べないのかなって思って」

「もう少ししたら食べるよ」

通販で無事買えてからじゃないとご飯がのどを通る気がしない。刻一刻と迫る時計を見やる。

「じゃあ一緒にどうっすか？」

一緒に、ご飯、食べるってこと？

いやいや、推しと向かい合いながら、話しながらご飯食べるって無理。おはガク(朝じゃないけど)を生で見るってことになり得ない？
あああ、でもグッズがもうあと少しでーーー

「美味しいっすね」

「うん、誘ってくれてありがとう」

大学近くの彼のオススメの飲食店にいた。グッズは売り切れたら再販待つからいいよ……。

ニコニコと笑顔で料理をほめながら食べてる姿は大変可愛らしゅうございました。

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