それは今も？ gk ページ36
▫️恋人(一人称視点)
ガクくん宅。
彼は明日雑談配信があるらしく楽しそうにコラ画像を作ってる。
もちろん、彼は作業するからとちゃんと断りを入れてくれたし、楽しそうにしてるのが何よりなので私も気にしないと言ってる。独特な画像を作りあげて目を輝かせてるのはかわいいので、その様子をたまにこっそり見てた。
でも、待ってるのに飽きてきた。それに心地よい暖かさに眠気が来てる。少しだけ寝てもいいかな。普段は乗らないベッドにお邪魔した。
いつも遠慮なく使ってと言うけれど、私が遠慮して寝させてもらうことはあまりない。
眠気に誘われるがまま目を閉じる。
まって、寝れない。
ガクくんの匂いにドキドキして無理だ。目が覚めた。
ごろりと寝返りをうってみる。余計にガクくんの匂いがした。これはもう寝れませんね。
寝るのは諦めて、スマホでも見ようと、さっきそこら辺に置いたはずのスマホを探して手を伸ばした。
「わ！Aちゃん！」
「ん？」
「起きて！」
トップスが捲れて肌が見えてたようだ。
起き上がるとガクくんにトップスをサッと直された。おお、肌見せに怒るお父さんみたいだなと呑気に思いながら、ガクくんを見るとちょっぴり照れていた。えっ、かわいい。
「見えてた？気をつけるね」
「そうしてくれよな。
もう！男の前で簡単に肌見せないように！」
「彼氏にも？」
「……まあ、そろぉ、彼氏にはいいんすけど」
「ふふ、やっぱりかわいいね。ガクくんって」
背中にシーツの柔らかな感触がした。
気づけば、私はベッドに逆戻りしていて、照明を背にしたガクくんが私を見下ろしていた。
逆光のせいで表情が見えにくいと思ったのもつかの間、至近距離になったのでよく見えた。ギラギラとした瞳が私を見ている。
「ずっと、オレのことかわいいって思ってたの？」
妖しい雰囲気に飲まれて、何か言いたいのに口から音が出ない。なんの頼りにもならないシーツをぎゅっと握る。
その様子を見たガクくんの目が細まった。薄い唇が弧を描く。
「いまも可愛いか？」
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作者名：Nk | 作成日時：2023年4月30日 0時
