あなたの隣2【短編集】 (ページ20)

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2度寝 kgm ページ20

▫️恋人(kgm視点)

自然と目が覚めた。
時計を見ると、仕事の時にいつも起きる時間だ。
でも今日は完全なオフなので起きなくてもいい。

このまま2度寝するのもアリだ。

横を向くと、まだ眠っているAさん。丸まってるせいかいつもより更に小さく見える。
抱き寄せてたら、起きた時どんな反応をするのだろうか。ふと湧いたいたずらごころで、彼女を抱きしめて2度寝に入る。
あたたかさを感じているうちに微睡み、すぐに意識が落ちた。

もぞ、と動く感触で起きた。
薄ら目を開けると、私の腕の中で顔を真っ赤にして固まっていた。自分の状態にいっぱいいっぱいのようで、私が起きていることには気づいて無いようだ。

「近い、」

小さい声が聞こえた。
未だに至近距離の耐性がゼロらしい。顔がいいとか言ってすぐ真っ赤になりますけど、早く慣れてくれないか？

かわいいのでそのまま観察する。
おそるおそる背中に腕が伸びてきた。
Aさんから抱きついてきた事にじんわりと感動していると、ゆっくりと顔を上げた彼女と目が合った。あ、まだ起きてるの気付いてなかったよな。

「〜〜っ！起きてるなら言ってくださいよ！！」

「可愛かったので見てました」

抱き寄せていた腕に力を入れれば、逃げられない彼女がもがいて肩を叩いてくる。めちゃくちゃ弱い力なので照れ隠しだろ。

「よし、満足しました」

ﾊﾟｼﾝｯ

はは、最後のはちょっと力入ってた。

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