いい人止まりから gk ページ18
▫️同級生(一人称視点)
【いい人止まり】の続き
前の話はこちらのページにあります。
「また、いい人って言われちゃった……」
伏見くんはまたどこかでいい人と言われたようだ。
学食を1人で食べてると、伏見くんに声をかけられた。丁度私の目の前の席が空いていたので、座っていい？と聞かれ、お昼を一緒にすることになった。
いただきます。と挨拶をして、もぐもぐとよく噛んで飲み込んだ伏見くんがポツリと先程のセリフを呟いたのだ。
「伏見くんは優しいし太陽みたいな人だからね、
良い人ってみんな感じるんだよ」
「Aちゃん毎度いっぱい褒めてくれるよな」
今回は思ったよりダメージは受けてなかったようだ。元気だして、と思って言った言葉にちょっと恥ずかしそうに微笑んでいた。
「
「えっ、トドメ刺しに来た？」
好意を持って言ってるよ。
大袈裟に胸元をおさえている。ごめん、言い方が悪かったね。ダメージ与えるつもりじゃなかったんだ。
ちょっと拗ねたようにしながらまた食べたした伏見くんを見て、カップに入った水を飲み干す。ごちそうさまでした。
「伏見くん、いいひとの�爐いき瓩謀�てはまる漢字は2種類あるの知ってる？」
他にもあるかも知れないけど。よく聞くのはその二つだね。
と、言葉を続ける。
その間に、一つ思い浮かんだらしい伏見くんが答えてくれた。
「良品とか優良とかの“良い”？」
「そう、それは伏見くんがよく言われてるやつだね」
「もう一つ……？」
ピンと来てないようだ。
伏見くんはまだ食べている。最近はよく噛むことにハマっているようなのでゆっくりのペースだ。
席から立ち上がった私を見て、急ごうとしたけどそれを止めた。どか食い気絶は良くないからね。
「私はそっちの意味で言ってるよ」
「え？」
「伏見くん、気になったら調べてみてね」
スマホで見ちゃダメだよ。
こんなこと言っといて、すぐ顔を合わせる勇気が無いのでちょっとした時間稼ぎ。
すっかり箸が止まってしまった伏見くんを置いて食堂を出る。
伏見くん調べてくれるかな。
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作者名：Nk | 作成日時：2023年4月30日 0時
