兄との恋に落ちる

看病(4) ページ42

「私、お兄さんの事が、好きです」

声が震えていたのは自分でもわかる

だけどもう、耐えられなくて

思い切ってしまおうと思った


なかなか返事は来ない、少し、怖い


兄「…ずるいなぁ」

「……え、」

頭に伸びてくるお兄さんの手
ふわりと撫でられる

兄「それさ、俺今日のデートで言おうとしたんだよね」

「えっ、と… 」

兄「俺もAちゃんのことが好き」

「……っ、本当？」

急に引き寄せられて抱きしめられる
そして頭をポンポン、と撫でられた

兄「本当」

「〜っ、うっ…」

兄「あれ、泣いた」


身体を少し離されてお兄さんの顔が自分の前に来る


「だって……私告白なんてするの初めてで…っ、」

兄「俺が初めてなんだ」

「すっごい、っ、緊張…したんです…ぅ、っ…」

兄「そっか。ごめん。早く俺が言えばよかった」

「お兄さん……好きです〜…っ、」

兄「俺も好き。Aちゃんが好き」

「うっ…うぇ〜っ、」


私は緊張の糸が切れたのか年甲斐にもなく泣いてしまった
それをお兄さんは少し笑いながらティッシュで拭ってくれて、その間何度も何度も背中を摩ったり頭を撫でたりしてくれてた


私が泣き止み落ち着いた頃、お兄さんは私を抱き寄せて膝の上に乗せた

「うぇっ、ちょっ、あの……」

兄「ぎゅって、していい？」

「……お願いします、」

ぎゅうっと抱きしめられるとお兄さんの体温をすごく近くに感じる、熱があるからか少し熱い

「お兄さん、あの…」

兄「慶」

「ぇ、？」

兄「俺の名前、慶って教えたでしょ？これからは慶って呼んで」

「はっ、はい……あのっ、け、慶…さん」

兄「っぶは、っくく…なぁに？A」

「…寝た方がいいですよ？身体……熱い…」

兄「んー、たしかにそろそろ寝るか…いい夢見れそうだしな」

「じゃあどきますね？」

お兄さんの膝の上から退こうとするががっちりホールドされたままだ

兄「…んーまだ、」

「だっ、めです！体調更に悪くなっちゃいます！」


兄「じゃあさ、ほっぺにちゅーして」


突然の言葉に顔を真っ赤にして相手を見る


「っえ！？あのっ、え！？」

兄「っはは！さっきっから驚きすぎだっつーの」

「だってお兄さんが！」

兄「慶だって、」

「あっ、慶さんが……」

兄「してくれねぇの？」

「…………」

相手を見上げ左手は相手の肩にそっと置いて、触れるだけのキス
恥ずかしくて顔が見れない

兄「ん、ごちそーさん」

ご褒美に、とお兄さんからも頬にキスをされた

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