episode.7 ページ9
「クラス代表者を決める」
織斑先生から放たれた言葉に、クラスの生徒が頭の上に？マークを浮かべている。
僕は大体想像がついているが。
「あの、織斑先生。クラス代表者というのは？」
とクラスの1人が問う。
「そのままだ。近々行われるクラス対抗戦に出るクラス長の様なものだ」
説明がおわると、クラスがざわめき始める。クラスの顔が決まるのだから、当たり前なんだろう。
僕はそういうめんどくさい事はお断りだから興味無しだ。
「自薦他薦は問わない」
その言葉で、僕の周りの空気にパキンとヒビが入った気がした。
何故か？簡単だよ。
「はい！！ヴィルフェルム君を推薦します！」
「私もヴィルフェルム君がいいと思います！」
「私もです！！」
「私は織斑君がいいと思います！！」
「私も織斑君がいいと思います。」
「えー！！ヴィルフェルム君がいいよ〜」
「はいは〜い、私もヴィルルー･･･じゃなくてヴィルフェルム君を推薦しま〜す」
ほらねこうなる。めんどくさい事になる。
こういうのは、一夏みたいな真面目がやるべきなんだよ。押し付けてるわけじゃないよ。押し付けてないからね！
「ふむ、候補者は織斑とヴィルフェルムか。他には？」
織斑先生が確認をとる。
「一夏」
「ん？なんだ？」
「代表やってよ」
これ以上めんどくさい事にならない為にも、早速一夏に押し付けにかかる。
──バァン
僕の押しつけを断ろうと一夏が声を上げようとした瞬間、どっかの誰かが机を派手に叩いた。
「納得いきませんわ！！」
そう声を上げたのは、金髪縦ロールのエリートっぽいだった。
「何故、代表候補生である私ではなく、男子なんですの！？」
そう声を荒らげる。そんなのこっちが聞きたいくらいだよ。
「誰なの？」
僕がそう口にすると、
「私の名前を知りませんの！？」
と詰め寄ってくる縦ロールさん。
「え、うん」
僕が即答すると、顔を真っ赤にして怒り出す。
「イギリスの代表候補生、セシリア･オルコットですわ！！」
「あ、そう？じゃあ、オルコットさん？僕はクラス代表やる気ないから一夏と決めていいよ。めんどくさいし」
僕が心の底から思っている事を言う。
「推薦を断る権利はない」
織斑先生のその言葉によって、僕の希望は討ち滅ぼされ、またまためんどくさい事になるのであった。
はぁぁぁ、本当にここに来てろくな事がないよ。絶望的にめんどくさい事ばっかだよ。
はぁぁぁぁぁぁぁぁ
続く
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作者名：顎翔 | 作成日時：2017年2月18日 5時
