エピソード6 ページ8
それから長い年月が経ち、いつの間にか私は大学生になった。
大変だった受験期を終え、無事教育学部へと合格したのだ。
そんな時に出会ったのが、香坂くん。私は彼をレトくんと呼んでいる。
どうやら、快盗レトルトというキャラクターが好きで高校生の頃からレトルト、という名前で呼ばれていたらしい。
レトくんとはサークルの飲み会で出会った。
あまり飲み会の雰囲気が得意ではない私は隅っこでひとりケータイを弄っていた。
そんな時目の前にも同じようにひとり、スマホとにらめっこをしている人がいた。それがレトくん。
彼はなかなか打ち解けずらかった。
どうやら女の子と関わることが苦手らしい。
それでも少しずつ、彼の好きなゲームの話をして一歩一歩距離を縮めて行った。
それからというもの、レトくんとゲームをするのが毎日の楽しみになった。
「レトくんレトくん!みぎ!みぎに敵いるよ!」
「ちょっとまってや!俺、体力ない!」
「回復薬あげるから!はい!」
レトくんとの毎日は凄く楽しかった。
そんなある日、彼からこんなことを告げられた。
「俺、ゲーム実況はじめたい。」
41人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:モチゴメ | 作成日時:2021年9月3日 18時