＊ ページ9
｢…なっ？！！！｣
坂田がオーバーリアクションで恥ずかしがるもんだからなんだか私もドキドキしてしまう。
唇…唇ということは私とキスを、こんな、こんなこんな所で……。
｢……えーと｣
｢…｣
｢…もーーっ！そんな格好しとったらほんま我慢出来んなるから手にキスしたっちゅうのに！！もうええんか？！｣
｢誰に言ってんの何言ってるの｣
モニターに向かってプンプンと怒っている。内容はとりあえず置いておいて、坂田のその様子に呆れた顔を見せた。その様子をふと目にした坂田は怒るのをやめて私を見つめて余裕そうに笑った。
｢……耳真っ赤やで｣
｢？！｣
｢ぷぷぷ、嘘〜｣
そう言って彼はなにかふっ切れたみたいに近付いた。なんだかその圧に押され、1歩、1歩と下がっていく。とん、と背中になにか当たった。
｢…っ｣
壁だった。行き止まりと言っても過言ではない。
｢…じゃあ、しちゃおっか｣
｢……ｯ｣
坂田がうっとりとしたとろんとした瞳で私を見下ろした。そのまま壁にゆっくりと手を付けてそのまま肘まで壁に付けた。赤い髪が頭の上にはらりとかかりくすぐったい。
もう3センチ、と言った所だろうか。
＿＿＿＿ピピピ、ピピピ。
｢…？！…何？｣
坂田が反応して離れた。少しぽっかりと心に残る寂しさ。なんなのかは分からない。だけどそれよりもモニターに映し出された。
【00:00】
｢…時間切れ｣
私はポツリと呟いた。初めてで何が起こるのか分からなかった。私がそう呟いた瞬間、坂田がふにゃりと膝から崩れ落ちた。
｢坂田っ？！｣
｢…んふぇ、…力抜け…る…｣
なんだかこのままじゃダメな気がして坂田の唇に吸い込まれるように近付いた。そして目をつぶってぐっと引っつけた。坂田の柔らかい唇が自分の唇に当たった感覚がした。
私がすぐに唇を離すと彼はパタンと床に伏せてしまった。目をつぶった坂田の胸に耳をつけるとトクトクと心臓が動いていた。生きているみたい。呼吸もすぅすぅと寝息を立てている。
【今すぐ部屋を出てください】
赤く表記された文字に恐怖を覚え、慌てて部屋を出た。
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しらす - は？猫耳さかたんとか天使かよ (2019年4月23日 13時) (
レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - Blackgirlさん» コメントありがとうございます。続編もご期待に添えるよう頑張らせていただきます (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - 歩さん» コメントありがとうございます。続編もよろしくお願いします…！ (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
Blackgirl(プロフ) - みんな一途で可愛い。続編期待してるで。 (2019年2月22日 23時) (レス) id: 61c7222caa (このIDを非表示/違反報告)
歩 - ついに続編ですか！！おめでとうございます！黒幕も出てきた(？)事だし、これからの展開が更に楽しみです！続編もふぁいとですっ！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 13020661c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょうゆのすけ | 作成日時：2019年1月21日 16時
