セーター着ないと出れない部屋 ページ7
扉を開けたがまぁ予想はしていたが真っ白な部屋だった。が真ん中に何か派手派手しい布状のものが置いてある。
その下に誰か眠っていた。その白い肌、そらるさんだった。彼は先輩だった。だけど『ヤツら』と変わらない行動から扱いは同じようなものだった。
｢…そらるさーん、起きてくださーい｣
｢…ぅん？…何｣
｢閉じ込められてるんです。｣
なぜこんなに私ばかりお題をクリアしているのだろうか。そして一緒に解かないといけない人が身近な人達なのだろうか。うーん。
｢…何ここ｣
そらるさんが起き上がるとモニターに文字がでた。
【セーター着ないと出れない部屋】
【10分以内に実行してください】
…何それ
｢っしゃァ｣
｢そらるさん何言ってるんですか｣
｢はやく着てよ｣
ガッツポーズをちゃっかりしちゃっているそらるさんに私は引いた。とりあえずそのセーターを広げると露出度高過ぎた。吐き気する。
｢…これは、無理ですね｣
｢なんで？ねぇなんで？｣
なんか執着してくるから真顔でセーターを見せながら言ってやる。
｢気持ち悪いからです｣
｢恥ずかしがれよ……｣
｢そういう感情ほぼ死滅してるんで｣
｢……そう｣
そらるさんは顎に手を置き、ふふっと笑った。身構えて少し足を引いた。
｢…じゃあ、Aが恥ずかしがるところ、見せて｣
｢頭湧いてるんですか｣
私は彼にセーターを押し付けた。着れっこない。だが、そうこうしている内に5分も経っていたのだ。
｢…やばいよ？｣
｢着てください｣
｢流石に男が着たらやばいでしょ。｣
｢着ればいいんですよね。そらるさん見ないでください｣
｢…わーかったわかった｣
そう言って部屋の隅で手で目を覆ってじっとしていた。グレーのセーターを着る。背中側にセーターの生地がなくてスースーする。バッとモニターに目をやった。…あれ、
｢時間、止まんない……｣
突然白い壁の一部が鏡になった。自分が映ってかぁっと顔が熱くなるのを感じた。なに、っこれ。そしてモニターに映し出された文字がこれだった。
【相手に見せてください】
ぶわっと全身に熱がまわった。震える手で壁に向かって目を伏せている彼の裾を引っ張った。
｢……っ、｣
｢…照れてる。かーわい｣
｢ばか！！｣
そらるさん振り向いてクスッと笑った。途端にドアが開いた。
久々に『恥ずかしい』と思った。後先考えずに開いたドアに飛び込んだ。
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しらす - は？猫耳さかたんとか天使かよ (2019年4月23日 13時) (
レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - Blackgirlさん» コメントありがとうございます。続編もご期待に添えるよう頑張らせていただきます (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - 歩さん» コメントありがとうございます。続編もよろしくお願いします…！ (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
Blackgirl(プロフ) - みんな一途で可愛い。続編期待してるで。 (2019年2月22日 23時) (レス) id: 61c7222caa (このIDを非表示/違反報告)
歩 - ついに続編ですか！！おめでとうございます！黒幕も出てきた(？)事だし、これからの展開が更に楽しみです！続編もふぁいとですっ！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 13020661c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょうゆのすけ | 作成日時：2019年1月21日 16時
