プロローグの部屋 ページ1
「……?」
目が覚めた。記憶が1部だけするりと抜けている。真っ白な10メートル程の正方形の部屋にいた。
起き上がるとドアがひとつ。とりあえず近付いてドアノブを捻る。押す。引く。…ビクともしない。
「ッ…!」
心底怖かった。何も無い真っ白な空間にひとりぼっち。夢かと頬をつねるが痛い。壁を蹴っても叩いてもビクともしない。気付けば数分が経過していた。
部屋を見渡すとふと誰かの足が見えた。びっくりして「ひ、」と声を漏らす。
近付くと眠っている…まふ。助かった、とさえ思った。私は彼をゆさゆさと揺らして起こした。眠っている姿さえも、綺麗だったのが憎たらしい。
「ま、まふ。」
「…ん、んぁ……?…へっ?」
こいつはまふ。私のことをいつも追っかけ回してくる人の1部に過ぎない。
私はそのまふとその仲間達が嫌いだった。ぜーんぜん興味もない。微塵もない。寧ろ邪魔だった。
でも彼らは毎日毎日飽きるほどアピールしてくる。こっちから見たら迷惑でしかなかった。…まぁ、今はそんな場合じゃない。
「…うぇ、いつの間にこんな所に」
「なんか、閉じ込められたみたい。扉も開かないし、叩いても叫んでもビクともしない…」
「……」
「ま、まふ?」
「なんでそんなに僕に助け求めてるの?」
「だってこれ、下手したら監 禁だよ?逆になんで平然と___」
私がそこまで言った時だった。彼は上半身を起こしてクスッと笑った。
「ねぇねぇ、僕のこと、嫌いじゃなかったの?」
「…何言ってるの、そんなの今関係ない……」
「ふふ、そうだよね。とりあえず出れる方法考えよう…ねっ?」
そう言って彼は不安な私の手を握ってくれた。
いつもならするりと抜けて逃げるけど、握り返してしまった。
『…やっぱり、この方法が一番いいのかもしれないね』
___________
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高校二年生
美人に等しい。
頭の回転が早く、それなりに対応力がある。
小悪魔天使系女子。
『ヤツら』なんかどうでもいい。
付き合うなら石油王。
『ヤツら』
まふまふさん
そらるさん
うらたぬきさん
となりの坂田さん
をメインとします。
ご本人様とは関係ありません。
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しらす - は?猫耳さかたんとか天使かよ (2019年4月23日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - Blackgirlさん» コメントありがとうございます。続編もご期待に添えるよう頑張らせていただきます (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - 歩さん» コメントありがとうございます。続編もよろしくお願いします…! (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
Blackgirl(プロフ) - みんな一途で可愛い。続編期待してるで。 (2019年2月22日 23時) (レス) id: 61c7222caa (このIDを非表示/違反報告)
歩 - ついに続編ですか!!おめでとうございます!黒幕も出てきた(?)事だし、これからの展開が更に楽しみです!続編もふぁいとですっ! (2019年2月22日 20時) (レス) id: 13020661c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょうゆのすけ | 作成日時:2019年1月21日 16時