ドッキリ系歌い手、今日も頑張ります 【歌い手】

＊ガチ泣きドッキリ＊ ページ5

｢うらたさん頑張ろうぜ｣

｢おうよ｣


仕掛け人うらたさんです。いえーい。

今日は私とうらたさんが喧嘩します。演技派組です。頑張ろう。

作戦はまふつきうらさかみずきちゃんで実写を撮るみたいなんですけど撮った後にまぁ適当にしゃべったりゲームしたりするんだけどその時間にうらたさんと私が喧嘩して、私が泣きだします。内容はうらたさんの流れに私が乗ることになってます。


｢…オッケーでーす。お疲れ様でしたー｣

｢お疲れ様ですー｣

｢お疲れ様でしたー｣

｢お疲れ様でした｣


スタッフさんのおっけーサインが出てみんな一気に空気が抜けたようにオフモードになる。さかたんはうーんと背伸びをして欠伸をした。


｢…A、そういやさ｣

｢……な、に？｣

｢なんで俺の事避けんの？｣


なんかいい感じだね。2人の時になんかあったみたいな雰囲気。うらたさんブチギレドッキリとか似合うよなぁ…。なんかよくわからんけど怯えてみるとクスッと笑ってからまた話す。


｢…えーと、それは……｣

｢前の件？｣

｢…っ｣

｢…なに？まだ俺が怖いの？なぁ｣


うらたさんは私にずいっと寄った。ビクッと肩を震わせて怯えるフリをする。

いや全然何も無かったよね『前の件』って何？！とりあえず食い違ったら困るから怯える演技しか出来へんねん！！！


｢…っだって、うらたさん、ひど、かったから｣


いや全然何が酷かったのか自分でもわかってないからね？！うらたさん何目を点にさせてんの？！何ちょっと照れてんの？！あほか？！


｢……いまのは、聞いてねぇわ｣


うらたさんがボソリとつぶやくと共にさかたんが割入った。


｢ちょ、うらさんストップ！｣

｢そうだよ二人とも、何かあったの？｣

｢…Aも怯えてるよ？うらたん、落ち着いて？｣


うらたさんはさかたんに止められ、私はまふくんと天月くんに声をかけられた。


｢…っ、っひぅ……｣

｢…うらたくん、Aに何した？｣


私が泣く真似をすると天月くんはどす黒い声を出してにこりと微笑んだ。うらたさん今きっと心の中ヒヤヒヤしてるんやろうなぁ。


｢…勝手に怯えてんだよ、コイツが｣

｢それがおかしいよね？どうしてそんなことしたん？｣

｢……それは｣


うらたさんが言葉を濁して俯いた。その時


｢もしかして…嫌がることでもしたの？｣


まふくんがうらたさんの髪の毛を鷲掴みにして無理やりまふくんに目線を合わせられた。


完全なる修羅場の完成だ。

＊続→←＊続

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す