再び恋をはじめます【緑】 (ページ36)

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滝沢くんと少し話をして終わったから翔太の楽屋までAを迎えに行こうとしたらシャワーから戻ってきた康二に捕まった。

「阿部ちゃんさーAちゃん？とどこで知り合ったん？」

「大学だけど、何でAの名前知ってんの？」

「さっきしょっぴー言うてたやん！てかさすが上智やな！」

「あ、そっか」

有名大学には可愛い子おんねや！って言うから、え、まさか康二もA狙ってる…？と不安になる。そんな俺を見た康二はそれを察したのか、可愛いなって思っただけやから安心せぇ！って肩を叩いてきた。

「好きなんやな、Aちゃんのこと」

「……まあ、」

「まあってなんやねん！まあって！」

早く気持ち伝えな誰かに取られてまうで！と言ってくるから、そうだねって返す。

康二と一緒に翔太の楽屋前まで来て、じゃあ俺A迎えに行くからとここで別れようとしたら、俺しょっぴーに用事ある！って言うから、じゃあ一緒に、と楽屋の扉を少し開けたら、

「阿部よりも幸せにする自信あるよ」

翔太の真剣な声色が聞こえてきて、隙間から見えた二人の姿が重なって。俺は言葉が出なくなって、康二にごめん、と言って自分の楽屋の方に足を進め始める。

「……阿部ちゃん、！」

「…ごめん」

心配してくれた康二が追いかけてきてくれようとしたけど、一緒に居るとあたってしまうかもしれないって思ったから、今は一人にしてほしいと伝えた。

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