再び恋をはじめます【緑】 (ページ25)

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家に来ていたふっかと翔太と一緒に仕事現場に向かう。その間もふっかと翔太はAのことを話題にしていて、翔太は本当にAのこと狙ってんだって心にモヤがかかる。

「はあ…」

「阿部ちゃん？」

「ん？」

「ため息なんてついて、なんかあった？」

「いや、」

「何？阿部元気ねーの？」

小さく漏れたため息に気づいたふっかが心配そうに俺を見てきて、翔太も声を掛けてくれて。

良い人っていうのは分かってるんだけど、Aのことは譲りたくないって思ってて。そのことを言ったら翔太はどんな顔をするのかな、

「翔太、あのさ…」

「阿部はAちゃんのこと好きなわけ？」

「っ、えっと…」

「俺は譲らねえよ？」

真剣な目で訴えてくるから、翔太は本気なんだって思い知らされて、俺に勝ち目あんのかな…って不安な気持ちでいっぱいになる。俺はなんて言えばいい、？

「え、阿部ちゃんも？」

「俺は、……ちがう、かな」

「まじ？え、違うの？」

「おい翔太！違うじゃん！」

「うわっ、俺恥ずいやつじゃん！」

結局言えなかった。自分勝手に別れを告げて、だけど、まだ好きですだなんてAには言えないし、こんな俺のことなんてAもう、なんとも思ってないよな、

俺と一緒にいるより翔太と一緒にいた方が、Aも幸せになれるんじゃないかな

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