再び恋をはじめます【緑】 (ページ15)

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どこに向かってるんだろう、と思いながら窓の外の景色を眺めているとあるマンションの駐車場で停車した車。

『ここ、ご飯屋さん？』

「いや、俺ん家(笑)」

どっからどう見てもご飯屋じゃねーだろ、って笑いながら車の鍵を閉めてマンションの中へと足を進めてく翔太くん。

『……』

「なに、来ないの？」

『家で食べるの？』

「Aちゃんがそうしたいならそうするけど」

翔太くんの言葉にブンブンと首を横に振ると、そんな拒否んなくても冗談だからって。じゃあどうして家なの？、とわたしが思っていることが分かったのか、車の鍵置くだけだからって。

「あ、でも少しだけお茶してく？」

『え、』

「それも嫌？そんなに俺の事きらい？」

『嫌いじゃないけど、その…』

「信用出来ねんだ？」

『……』

黙り込んだわたしを見て、そこは否定しろよ！って突っ込んできた。信用出来ないってわけでもないけど、一人暮らしの男の人の家に上がるっていうのは結構覚悟がいるもので…

「阿部の家は？あがったことあるんじゃねーの？」

『あるけど、』

その時はまだ付き合ってたし、ソウイウコトも、亮平のことが好きだから受け入れてた。

翔太くんの家にあがったからって絶対にしないといけない訳じゃないし、翔太くんはそういう人じゃないって思うけど、どうなの？って思っちゃってる自分がいる。

「やっぱり阿部とAちゃんってただの先輩後輩じゃないだろ」

『っ……』

「教えてよ。二人のほんとの関係」

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