いわもとくんのお気に入り【黄】 (ページ36)

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次の日、大学でレイを見つけるとすぐに駆け寄った。

昨日のことがどうしても信じられなくて
とりあえず誰かに聞いてほしくて

話を聞いてくれる相手はもうレイしかいない。

．

「レイ～～！！」

『なに？』

「私昨日さ、」

『岩本照に告白でもされた？』

．

レイの発言に驚くしかない。

え、なんで知ってるの？もしかしてひーくんがふっかに言ってふっかがレイに伝えた？そんなことある？

と思ったけれど、レイは基本的にドライだから必要最低限しかメッセージのやりとりをしないからきっとそれはない。

…だとしたら、

．

「……私の心読みとった？」

『あのね、Aの考えてることなんて大体わかるの。昨日の今日でこんな興奮気味に駆け寄ってくるなんてそれくらいしか思い浮かばないでしょ』

．

『ほんとわかりやすいんだから、』と呆れたようにため息をつくレイ。

私ってそんなわかりやすいのか…ってそんなことどうでもいいの！

．

「私どうすればいいかな！？」

『いつも通りふっかに湧いとけば？』

「冷たい～…」

．

しゅんと落ち込んだ私を見たレイは『どうせ向こうは仕事があって会うことなんてないんだし、Aらしくいればいいよ』と私の機嫌をとるためなのかはわからないけど、優しい言葉をかけてくれる。

．

「私ひーくんのこと男として見れるのかなぁ、」

『すぐにって言われたわけじゃないでしょ？
徐々にでいいんだよ。気付いたら落ちてるなんてこともあるんだから』

「うぅ～…レイやさし、」

『泣きながら引っ付かないでくれる？服汚れる』

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