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俺はこの子にしか興味がないから頑張って話を繋げようと必死だけど、この子は隣で話してる友達とふっかのことが気になるみたいで、隣をチラチラと見てる。
この子にこんな風に気にかけてもらえてるふっかが羨ましく思うのと同時に俺のことは見てくれないのか…と悲しくなる。
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あの子達が帰ったあとも、
ぐるぐると頭の中を埋めつくして居座ってくるあの子の存在。
離れない。
ふっかを見つめるあの瞳。
まじふっかが言ってた通り
俺負けんじゃねぇかな、
勝ち目がなさそうなんだけど
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深澤「どうだった?あの子と話してみて」
岩本「なんか、おれ無理かも…」
深澤「なんで?」
岩本「あの子ふっかのことしか見ねぇもん」
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久しぶりにこんなに気分が落ちてるかもしんない。
普段だったらもっと鍛えて男として意識してもらえるように頑張ろうとか、ふっかに勝てるところを増やすために自分磨き頑張ろうとか思えるけど
あの子のふっかを見るキラキラした目を見てたら
何をしても無駄なんじゃねぇかなって思ってしまう。
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深澤「照らしくないな」
岩本「……」
深澤「俺は照のこと応援してるよ。
そのために友達の方に一応聞いといたし。」
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何を聞いたんだよ、と思ったのもつかの間
ふっかが見せてきたスマホの画面には
恐らくあの子の友達のでろうラインが追加されていた。
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作者名:陽梨 | 作成日時:2020年8月9日 23時