続・背が高い彼と低いわたし２【黒】

13 ページ13

＊＊





『今日どうする？』




大きな口を開けて頬張ってもぐもぐと食べてる蓮くんに聞く。

なんで？ってくらいたくさん食べるのに
太った姿を全く見たことがないからどうやって体型維持してるのか気になる。




「映画見よ」

『じゃあ外出る？』

「家。借りてるのあるから」




朝食を食べ終わった蓮くんは食器をシンクに置いて
キッチンと繋がってるリビングに行く。

テレビ台の横に置かれた黒い袋の中から取り出したのは
高校生の頃に一緒にみたホラー映画のDVD。
おれ寝ちゃったからさぁ、と言うから
蓮くんもあの時のこと覚えてるんだってちょっぴり感動。




『懐かしいね』

「Aもほとんど見てねえやつな(笑)」

『わたしは見たよ？』

「おまえ怖いからって目隠してただろ」




本当のことを蓮くんに言われて確かに、と思った。
だけど結末は知ってるし、ちゃんと見たは見たから「そうだっけ？」ととぼけたら「とぼけんじゃねーよ」ってDVDのケースで軽く叩かれた。




『女の子に暴力はだめだよ』

「なにが？」

『蓮くんだってとぼけてる！』

「え、Aって女の子だったの？」




「初知りなんだけど！」って笑うから
わたしから一発お見舞した。

痛いなんて言ってるけど自業自得だよ




＊＊

14→←12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す