桔梗の花言葉を君へ【鬼滅の刃】 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:13,715 hit

02 ページ3

.

どれくらい進んだろうか。
ここまで来るのに大量の繭がぶらさがっていた。

そのうちの一つを斬ってみれば中には液状に
なっている人が。おそらく他の繭の中にいる人も同じ状態なのだと考え、斬ることはせず先へ進んだ。

( あの繭も鬼の仕業なのだろうか… )

それにしても鬼に中々出会わない。
ただ先程から薄くではあるが鬼の気配はするのだ。

〝雨の呼吸伍の型虎が雨(とらがあめ) 〟

その刹那、
周りに並んでいた木が次々となぎ倒されていく。

そして目の前が開けたとき、そこにいたのは
人面蜘蛛の生き物たち。

『 … 君たちはどこから来たの ? 』

驚きはしたものの優しく問いかければ、その場にいた人面蜘蛛たちは私が歩いている方向とは反対の方へと歩き出した。

もしかして道案内をしてくれるのだろうか。
そう考えた私は大人しくついていく。

.

蜘蛛達が案内してくれたそこは異様な光景だった。

糸に吊るされた数名の鬼殺隊士。
そして不自然にぶら下がっている家。

極めつけはその隊士の何人かが、
人とは異なる姿形をしていること。

『案内してくれてありがとう』

そうお礼を言った直後、ぶつぶつと言いながら
ものすごい速さでこちらに走ってくる足音が聞こえ、
身構えれば見えたのは先程の金髪の少年。

いきなり止まったかと思えば
「夢なら覚めてくれーｯ !! 」と叫んだ。

『夢ならどれだけ良かったでしょうね』

善「ひぃ… ｯ !! 」

『お化け見たような顔しないでくれる ?? 』

彼は我妻善逸というらしい。そう名乗った時、宙に浮いている家が「ギシッ」と音を立てた。それだけで小さな悲鳴を零す彼は本当に鬼殺隊士なのだろうか。

その瞬間、家から大きな人面蜘蛛が「くひｯ」と
笑いながらでてきた。

先程の小さな蜘蛛たちとは違いさすがに気持ち悪い。てんとう虫とかだったら良かったのに。

善「俺…お前みたいな奴とは口聞かないからな !? 」

そう大きな人面蜘蛛に叫んだあとものすごい速さで離れる我妻くん。そして2人で会話をしだした。

善「嫌いなんだよお前みたいな奴ぅぅ !! 」

蜘蛛鬼「手を見てみな ?? 」

そう言って笑い出す蜘蛛鬼に我妻くんは「はぁ !? 」と叫びながら手を見れば固まってしまった。

善「これは… 」

蜘蛛鬼「毒だよ。噛まれたろ ?? 蜘蛛に。」

蜘蛛鬼はどこからか
懐中時計を取り出すと説明を始めた。

.