桔梗の花言葉を君へ【鬼滅の刃】 (ページ18)

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炭「～～ｯぶは !! はぁっはっ …… 」

『うん。上出来。怪我人は多いみたいだけれど
命に関わるほどの重症者はいなかったわ。

これだけの人数を守りきるのは凄いことよ、
たくさん頑張ったのね。お疲れ様。』

Aさんは優しそうに微笑んだ。

炭「 … 」

『か…くん ? …まど…くん、竃門くん !! 』

炭「 … あ、何、ですか ?? 」

『出血が酷かったし、意識が不安定なのかな… ( ﾎﾞｿｯ
今、吐き気はする ?? 息苦しさとか、動悸とか』

Aさんの笑顔に見惚れていただけ、なんてことは
とても言えず「大丈夫です」とだけ笑って返した。

( でも、貴方の笑顔を見てから動悸はしています、)

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【 Aside 】

竃門くんが大丈夫そうなのを確認し、
他の怪我人の治療へ行こうと立ち上がる。

杏「よもや !! Aか。元気そうだな !! 」

『あら、煉獄さん。指令で応援に来たのですがその必要は無かった様ですね。お怪我はありませんか ? 』

杏「うむ !! Aは… 」

煉獄さんが何かを言いかけた時、
ドォンッッという衝突音が聞こえた。

煉獄さんの後ろは砂埃が舞っていた。

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砂埃が晴れ、見えたのは「上弦の参」。

上弦の参は私と目が合うとニヤッと口角を上げ、
ドンッという音と共に竃門くん目掛け、拳を落とそうとする。

〝雨の呼吸壱の型氷雨(ひさめ) 〟

〝炎の呼吸弐の型昇り炎天〟

さすが上弦と言ったところか。
2つの攻撃を腕一本のみで避けるとは。

杏「何故手負いの者から狙うのか理解できない」

猗「話の邪魔になると思った。俺とお前達の。
…… 特にお前とは話したいことがある。」

そう言って上弦の参は私を見据える。

『あら ?? 私達、面識がありましたっけ ?? 』

猗「 Aだろ ?? お前の名は。
十二鬼月で知らない者はいないだろうな。」

『光栄ですね。十二鬼月の中で有名だなんて。
…… けれど私はあなたのことを知らない。』

猗「名前を聞けば分かるさ。俺は〝猗窩座〟」

『 …… 存じません。』

そうは言ったものの確かに聞き覚えがある名前。

今まで忘れていたというのに。

昔の幼い頃の記憶が鮮明に呼び起こされる。
まだ何も知らず、幸せに笑いあっていたあの日に。

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