桔梗の花言葉を君へ【鬼滅の刃】 (ページ12)

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______ 翌朝

『童磨 !! 起きて !!! 』

童「ん… なんだよ ?? 」

『たまには私とお外で遊ぼう !! 』

童「俺はいいよ、陽の光は嫌いなんだ」

そういう童磨に何度も説得を試みるが、
中々頷いてくれないので外に行くのは諦める。

『じゃあ私、いつもの所にいるからね』

〝いつもの所〟と言うのは私がここに住み始めて半
年ぐらい経った頃に童磨が案内してくれた所。

ーーーーー私の大好きな場所。

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『今日はAのお誕生日だよ !! もう夜だけど… 』

童「はは、Aにプレゼントがあるんだ」

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そう。私の大好きな場所は
童磨が初めて私にプレゼントしてくれたもの。

その場所は、桔梗の花がたくさん咲いている部屋。

そこで静かに桔梗の花を眺めていれば、
万世極楽教の女信者が3人、私の元へ歩いてきた。

『 …ここ、私と童磨しか入っちゃだめなんだよ』

女1 「えぇ、教祖様から聞いたわ」

女2 「だから教祖様が寝てる間に来たの」

そう言うや否や、何も言葉を発していなかった
3人目の女信者に強く平手打ちをされる。

いきなりの事に幼い私はフリーズしてしまう。

『 …… ｯ !! 』

女3 「貴方、教祖様のなんなの ?? 」

女2 「教祖様のこと呼び捨てにするなんて何様」

女1 「これ以上痛い目見たくないならここから出ていきなさいよ。教祖様に近づかないで」

そう言って笑いながら3人は出て行った。

顔も名前も知らない人達に暴力を振るわれ、
いきなり童磨に近づくなと言われ、

どうして怒られているのか、
どうして打たれたのか私にはわからなかった。

今すぐにでも童磨の元へ走って抱きしめて欲しい。
気持ちはそう思うのに、恐怖で体が動かなかった。

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童「ふぁ～… おはよA 」

あの出来事から1時間ちょっとしてから童磨は眠そうに起きてきた。打たれた頬の腫れがまだ引いていなかったので目線を下に向けながら挨拶をする。

『あ… 童磨、おはよう !! 』

童「 …… どうしたどうした」

「元気ないな ?? 」そう心配そうに私を抱き上げ、
にこにこと笑う童磨。そんな彼を見ていたらさっきの恐怖と優しさが入り交じり、涙が零れ始める。

『童磨ぁ… ｯ』

童「んー。泣いていいよー」

私は童磨の腕の中で気が済むまで泣き続けた。

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