桔梗の花言葉を君へ【鬼滅の刃】 (ページ2)

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鎹「指令 !! 北東ﾆｱﾙ那田蜘蛛山ﾃﾞ犠牲者続出 !!
至急向ｶｴ !! 那田蜘蛛山ｧｧ !!! 」

『そう… 分かった』

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指令が入り、那田蜘蛛山へと急いでいればその道の途中に三人の隊士がおり、そのうちの一人が道端に座り込んでいた。

『ねえ、邪魔なんだけど』

そう声をかければ肩を大きく揺らす三人。

炭「あ、ごめんな。ほら善逸、立つんだ」

伊「テメェ気配無く俺に近づくんじゃねぇ !!! 」

善「 ……か、かわいいいいいい !!!! 」

上から順に赤髪の少年、猪頭の少年、金髪の少年。
騒がしい人達だなぁなんて思いながら視線を上に向ければ赤髪の少年と目が合う。

『 …… 竈門炭治郎くん ?? 』

炭「え、そうだけど、どうして俺の名前を… 」

『あぁごめん。鱗滝さんから聞いてたから』

私も竈門くん同様、鱗滝さんに剣術を教わった。
故に手紙のやり取りも少なからずしている。

先日届いた手紙に、竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士について、経緯や竈門くんの容姿、特徴を含め、
事細かに書かれていた。

炭「 … !! 鱗滝さんを知ってるのか !! 」

『鱗滝さんは… 私の家族だから。』

そう言って任務へ行こうとすれば猪の少年が
私の腕を急に引っ張ってきたので
無意識に回し蹴りをして顎を蹴飛ばしてしまった。

『あ… ごめん』

伊「い… ｯ !!!
人に暴力を振るうなって教わんなかったか !? 」

善「それお前が言うんだ」

相当強く蹴ってしまったらしく、
そう私に怒鳴る声は少し震えている。

だが、大声を出せるということは骨がズレたりした訳じゃ無さそう。猪の被り物をしているから表情が分からない。

その時、ドサッと人が倒れる音がした。
急いでそちらへ向かえば、そこには鬼殺隊士。

竈門くんたちは真っ先に駆け寄り、「大丈夫か !? 」と心配している。だが、月明かりに反射して白い糸が一瞬見えたのを私は見逃さなかった。

糸を斬り、倒れている鬼殺隊士に
あの糸はなんなのか聞けば、分からないの一点張り。

一つだけわかるのは、あの糸は知らないうちに繋がれており、自分の思うように体が動かないということ。

『思ったより状況は最悪みたいね』

まだ山の中に入っていないがすでに血の匂いが濃い。
これは十二鬼月がいるかもしれない。

私は今度こそ山の中へ走っていく。

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