⇒海賊 ページ40
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こちらは飲んで飲まれての分岐小説になります。本編の分岐から飛んで楽しむ作品になっておりますので、未読の方は上のリンクに飛んでから是非こちらに。
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「無理だ、もう、僕は飲めない」
2時間程経った頃に、机に大きく項垂れた虫さんが目を閉じたまま呟く。あたしは駄目だよと彼の体を揺らした。
「飲もうって言ったの誰なの。寝るな」
「うわぁ、酔いがまわる揺すらないで…」
「負けでいいの?」
「もう飲めないって…」
「なら飲まなくて良いから起きてて。あたし一人になるじゃん」
「寝た方がいい、寝た方がいいよ……」
「眠たくないんだって」
「君は□☆○◇…………」
「え?なんて?」
虫さんは謎の言葉を残してもう返事しなくなる。ゆめまるやとしみつ達も、少し前に限界が来たのかソファーに突っ伏せてしまった。散らかった部屋を見渡した後、あたしはもう一度虫さんの体を揺らす。
「あたしの勝ち。約束覚えてる?」
「う〜ん………」
唸り声を上げた彼は、瞼を重たそうに持ち上げて口を開く。
「僕が思うに、Aの肝臓はブラックホール。人間はブラックホールには勝てない…」
「何言ってんの。負けた人が言うこと聞く約束だよ」
「言ったような…」
犬のように唸る彼に、言ったよと被せるあたし。すると彼は「言ったかも」と意見を変える。この様子だと今日はもうお開きだなと溜息を吐いたあたしの肩を、ツンと突いた虫さん。驚いてふっと彼の方を見た。
「じゃあ何してほしい?」
「………え」
机に寝そべった虫さんはあたしを見つめたまま悪戯な顔で口角を上げる。あたしの心臓は激しく脈を打ってるけど、これがアルコールのせいなのか、彼のせいなのかは定かではない。あたしは巡り回る頭で"何してほしい?"をグルグルと考える。こんな姿見られたら、何本気で考えてんだよってとしみつ辺りに突っ込まれそうだけど、今それを言う人はこの部屋にはいない。
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匿名(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» リクエストありがとうございます!亀さんペースですが、ゆるゆる執筆中ですので気長にお待ち頂ければと思います。 (2019年8月13日 11時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - てつやさんのお話がもっと読みたいです!!!お時間がある時で全然大丈夫なので、ぜひともお願いします! (2019年7月31日 9時) (レス) id: 318cc8d8b4 (このIDを非表示/違反報告)
匿名(プロフ) - あゆみさん» ご報告ありがとうございます。一応全文確認してみたのですが、どこでスルーしているのか確認出来ずです…。タイミングが有ればで良いので、どのお話かだけ教えて頂けると凄く助かります。よろしくお願い致します (´._.`) (2018年8月20日 17時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
匿名(プロフ) - らいさん» お返事遅くなりました。時間が空きながらの更新ですが、それでも楽しみにしてくれる方々にとても感謝しております。ご要望にお応えできるかは分かりませんが、なるべく優先して考えたいと思います^ ^ コメントありがとうございました! (2018年8月20日 17時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - goziga aruyo----- (2018年8月19日 9時) (レス) id: a08ea1484b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名 | 作成日時:2018年7月23日 0時