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こことは違う、別な場所で君と°sora ページ31

授業を終えて目の前で騒ぐ生徒達を横目にトン、と教卓の上で教材を整える。両手に持った英語の教科書や沢山の書類達は全部あたしのものだ。あたしは自分と五つほどしか変わらない高校生の、だけど幼く見える子供達。五つ上のあたしから英語を教わって、五つ上のあたしを先生と呼ぶ。

「Aちゃん、これさぁ」

彼以外は。

**


教壇から降りたあたしは、こちらを見てニコニ コしている彼に頭を左右に振る。

「"Aちゃん"じゃなくて、先生です」

「うんうん。で、これさぁ」

全く話を聞いていない様子の彼にあたしは眉をひそめる。

「大木空さん。何回も言うけど、先生は友達ではないです」

「友達と思った事ないでーす」

「なら、ちゃん付けはやめて」

「え、じゃあAちゃん先生ってこと?」

悪くないねと口角を上げる彼。毎回の如く何故か彼にはペースを掴まれてしまうので、もはや注意してもキリがない。

「…それで、なんの用事でしょう」

「ここ意味わかんない」

そう言って彼が指差したのは、今日訳したばかりの英語の長文。

「さっき説明した所なんだけど」

「聞いてたよ、ちゃんと」

「本当かなぁ」

「いや、嘘。聞いてない。先生の事見てたから」

あたしは目を細める、大木くんも同じように細めた。あたしにとってこれは軽蔑だけど、彼は甘えた猫みたいな表情をしてる。すぐに逸らした。

「それ完璧に先生の聞いてないね」

「んー……だってさぁ」

もったいぶるように口角を上げた彼。出た、悪魔のスマイルだ。頬杖をついた彼の飛び出た喉仏がこっくりと動く。

「俺、Aちゃんのこと友達だと思った事ないけど、先生とも思ったことない」

そう言い切った彼の、"悪戯しちゃうぞ" とでも言いたげなその目線があたしを見下ろした。

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作品ジャンル:恋愛
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匿名(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» リクエストありがとうございます!亀さんペースですが、ゆるゆる執筆中ですので気長にお待ち頂ければと思います。 (2019年8月13日 11時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - てつやさんのお話がもっと読みたいです!!!お時間がある時で全然大丈夫なので、ぜひともお願いします! (2019年7月31日 9時) (レス) id: 318cc8d8b4 (このIDを非表示/違反報告)
匿名(プロフ) - あゆみさん» ご報告ありがとうございます。一応全文確認してみたのですが、どこでスルーしているのか確認出来ずです…。タイミングが有ればで良いので、どのお話かだけ教えて頂けると凄く助かります。よろしくお願い致します (´._.`) (2018年8月20日 17時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
匿名(プロフ) - らいさん» お返事遅くなりました。時間が空きながらの更新ですが、それでも楽しみにしてくれる方々にとても感謝しております。ご要望にお応えできるかは分かりませんが、なるべく優先して考えたいと思います^ ^ コメントありがとうございました! (2018年8月20日 17時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - goziga aruyo----- (2018年8月19日 9時) (レス) id: a08ea1484b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:匿名 | 作成日時:2018年7月23日 0時

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