キミと恋に落ちるまで ... (ページ15)

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Episode … (13) ページ15

:

勿論、サエちゃんや慎叔父ちゃんから
今まで沢山の愛を貰った。

自分たちに本当の子供が出来ても

それでも変わらず愛してくれた。

そういう風に私も人を愛せばええんやとも思う。

けど … 出来へんかった。

やっぱりトラウマからは抜け出せへん。

… だって

居なくならないって確信を持った家族以外

大切な存在を作ってしまって

必要以上に求めすぎてしまったら？

いつか ……

裏切られてしまうのが怖いねん。

居なくなってしまうのが …

壊れてしまうのが堪らなく怖かったんや。

不器用で意気地無しやから

過去のトラウマに縛られ続けて

好きだって感情になろうとすればするほど
心のブレーキが掛かるねん。

こんなんやったら

彼氏なんか居らん方がええのかなって思う。

私みたいなんは1人のまんまでええのかなって。

:

杏にはまだ伝えてへんねん。

せやから杏は私の過去を知らへん。

杏は私の大事な親友やけど

余計な心配は掛けたくないねん。

杏は繊細で友達思いのええ子やから
きっと私以上に悩んでまう。

杏に伝えるのはまだ先になりそうやな。

:

杏『 ……… ッ、

………… Aってばッ !!!』

ﾄﾝｯと杏に肩を叩かれる。

ふと、私は我に返った。

「あァ … ごめん。」

杏『いきなり、ボーッとしちゃってさ！

… やっぱり
そんなに合コンは嫌？』

上目遣いで聞いてくる。

「 … 合コンって何か怖いやん！

変な薬盛られたとかそういうニュースよく聞くし」

杏『それは大丈夫！

お姉ちゃんの信用出来る人のツテを使って
集めたイケメン揃いらしいから！』

お姉ちゃん何者やねん。

「 …… でも、」

杏『お願い … 』

くぅ… もう

そんなうるうるな目で言われたら

断れる訳ないやんか。

「 …… 分かった、折れた。

合コンの人数合わせ付き合う。」

そう言った瞬間

さっきまでのうるうるな杏の顔は一変し

ぱあっと晴れた。

杏『ほんとに！？やっぱ流石親友！

そう言ってくれると思ってた！！！』

「 … もう、上手いんやからッ」

杏『ﾊﾊッ(笑) 』

バレたァ！なんて

杏は子供のように無邪気に笑った。