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憤怒した母親によって、人外と烏間は家から追い出された。

母親が救急車を呼ぼうとしたが、どうせ再生するので、全力で止めた。
電話線をぶった切る力技で。
夜、電話線を切った事を父親に怒られた。

怪我をしているのに、眠気は一切こなかった。
回復のスピードも遅い。

Aは相変わらず眠ったままだった。
Aの部屋は血で汚れていたので、俺の部屋のベッドでAは寝ている。

翌日、人外と烏間となんか知らん大人が数名が来た。
どうやら、昨日の事を謝りに来たらしい。

俺はまだ傷が治らない。
鬼ならばすぐ再生するが、今の俺は何も食ってないからな……
身体中、包帯だらけだ。
少し動いただけで身体中が痛む。


「私の不注意です。申し訳ございません」


土下座する人外。
昨日の様に、訳のわからない変装はしていなかった。

両親は、仕事中なので不在だ。


「おい人外」


ガラガラの声で俺が呼ぶと、人外は顔をあげた。


「な、なんでしょうか?」

「お前が知ってる鬼の情報を全て吐け」


そうすれば、金は、Aのベッド代と部屋の掃除代だけで許してやる。


「あと、なんでお前の体にAの血が混じってるんだ?」


俺の質問に、周りの大人たちは絶句した。
人外は、ダラダラと汗を流していた。


「わ、私は、人工的に造られた生物でして……」

「だろうな」


そんなの、見ただけでわかる。


「俺が知りたいのは、そういうのじゃねぇよ」

「……そうですね。では、私達だけで話しましょう」


そう言うと、人外は立ち上がった。


「すみません、烏間先生。席を外してもらって良いですか?」

「それは出来ない。昨日の件がある。このまま話してもらう。俺もE組の教師だ」

「しかし……」


渋る人外。
俺は烏間の後ろに控えている大人達を見る。
大人達は俺と目が合うとビクリと体を強張らせた。
人外に視線を戻す。


「俺は、どうでも良い」

「……わかりました。では、お話しします」


人外が語り出した。

元は人間で、とあるきっかけで、この様な体になったのだと。
その時に、いろいろな物を体に入れられたのだと。
その中に、Aの血も含まれていたのだと。


「……私にも、詳しくはわかりません。Aさんの血をどこで手に入れたのか……」

「……そうかよ……」

「君は……鬼について異常な反応を示しますね。君が探している鬼とは、どの様な鬼ですか?」


人外が俺を見た。

何故、俺は鬼について調べている?
……わからない。

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設定タグ:獪岳   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:そうや | 作成日時:2020年9月27日 15時

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