姫だけど、守りたい《2》

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トウマの家を出て、探偵団事務所に向かう


ﾄｳﾏ「ねぇ、サクラ」

ｻｸﾗ「ん？」

ﾄｳﾏ「サクラってさ、いつもそのヘアピンつけてるよね」


トウマは私のヘアピンに目を向ける


ｻｸﾗ「これ？
これはね、私がスミレの誕生日にプレゼントしたヘアピンなの」


私は指先でヘアピンに触れる


ｻｸﾗ「あの子、 “スミレ” って名前なのに桜が好きでね
このヘアピンも、すごい喜んでた
まぁ、選んだのは私でも買ったのはお母様なんだけど」


頭の中に、スミレの最後の誕生日パーティの光景が浮かび上がる
家族の皆からプレゼントをもらって、スミレ、とっても笑顔だった


ｻｸﾗ「今は、スミレの形見みたいなものだよ」

ﾄｳﾏ「そっか」


そんなこんなで、探偵団到着



ｶﾞﾗｶﾞﾗ



ﾄｳﾏ「おまたせ」

ｻｸﾗ「こんにちは」


事務所に入った瞬間、皆の目線が私に集まる


ﾅﾂﾒ「サクラちゃん！」

ｹｰｽｹ「大丈夫？」


まるで転入生が来た時の教室のよう


ｻｸﾗ「うん、もう大丈夫。心配かけてごめんね」

ｱｷﾉﾘ「そっか！メールで送られてきたけど、本当に体調も良さそうだな！」

ﾅﾂﾒ「良かったぁ…」

ｻｸﾗ「…ありがとう」


私がお礼を言うと、みんな微笑んでくれた
…一人を除いて


ﾐﾖ「……」


そう、光野ミヨ(ミツヨ)
さっきから不機嫌そうにしてる
本当、昨日から何なのよ


ｳﾗﾙ「サクラ様」ﾋｮｺｯ

ｻｸﾗ「うわっ！？」


び、ビックリした…


ｻｸﾗ「き、急に出てこないでよ…心臓に悪い…」

ｳﾗﾙ「す、すみません！！」

ｻｸﾗ「まぁいいけど…」


お願いだから、もうやらないで…


ｳﾗﾙ「ん？お前は…」

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