５１.彼女の謎に迫る影 ページ4
٭
「…さぁ。普段の俺ならその手の話は信じん。だが、最近不思議な出来事によく遭遇するんでね。」
そう、今電話している相手もその一例だ。
江戸川コナン。その正体は、黒の組織が開発した毒薬で体が小さくなった工藤新一。
灰原哀。その正体は、かつて自分が交際していた宮野明美の妹・宮野志保で、毒薬を作った張本人。彼女もまた、同じ毒薬で幼児化。
そして、自分の母親___メアリー世良。
この目で見たわけではないが、恐らく…。
呪術師___今の時代存在する、もしくはしていたと信じている方が少数派で、その昔実在していたのかすら分からない。
だが、自分が遭遇している出来事も同じくらい不思議なことだ。
少しでも可能性があるのではないか。
「それに、彼女は工藤邸でも怪しい行動をとっていた。」
「え！？」
「彼女をキッチンに案内したあと、トイレに行くふりをして彼女を観察したんだ。その後、しばらくしてから突然指を鳴らし始めてな。」(1章39)
「指を鳴らす？」
「あぁ。俺も何をしているのか気になったが、その瞬間この家の雰囲気が一気に変わったんだ。」
「…どういう意味？」
「言葉にするのが難しいんだが、空気が一気に軽くなったような感覚だ。」
「…例えば、新一兄ちゃん家に呪いがいて、指を鳴らして祓った、とか…？」
「…こんな一軒家にいるものなのか？呪いというのは。」
「あ、いや、ただの推測でしかないよ…。情報提供ありがとう。」
「あぁ。坊やも頼んだぞ。」
「うん！じゃあ僕は、これからも彼女の周りを調べてみるよ。赤井さんも引き続きよろしくね。おやすみ赤井さん。」
「あぁ。」
携帯を机に置き背もたれに背中を預け、ふぅっと深く息を吐く。
彼女の謎は深まるばかり。
目付きも、佇まいも、服装も、体つきも、歩き方も___
只者ではない。分かっているのはそれだけだ。
まるで組織の人間のようだ。いや、それよりももっと怪しく見える。
彼女が指を鳴らした場所、キッチンへもう一度行ってみる。
キッチンへ向かう廊下や階段も、見た目は何一つ変わらないが、前とは随分変わったように思った。
いざキッチンの中に入っても、やはり何か違う。いい意味で空気や雰囲気が変わった。
やはりあの時、何かしたな。
坊やが言っていたアレも…本当かもしれないな。
「フッ」
彼女の深い深い謎を暴いてやると、赤井は笑った。
٭
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (12月11日 21時) (
レス) @page13 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
ハス - この話に一目惚れしました！応援してます！ (8月9日 9時) (レス) @page13 id: 45098ead67 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - ヴェロニカさん» 返信遅れてすみません。応援ありがとうございます！ (2022年6月16日 16時) (レス) id: 4b24c989ac (このIDを非表示/違反報告)
ヴェロニカ - 呪術とコナンのコラボ、ほんまに好きです！応援しております。 (2022年6月10日 20時) (レス) id: 71a233186a (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - コム＠作っては削除botさん» 本当にすみません。読みにくいと思いますがこれからも是非読んでいただければ嬉しいです！ (2022年5月28日 16時) (レス) id: 4b24c989ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち | 作成日時：2022年5月23日 18時
