まともな私は米花町専属の呪術師

２４.ぼろ負け ページ25

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蟲毒呪法 「墨(すみ)」




真っ黒な蝶が200羽、特級呪霊の周りを飛び回り、呪霊目がけて墨を吐いた。



墨の蝶の墨はかなり粘り気があり、1度かけられるとなかなか取れないのが特徴。



墨で視界が遮られたうちに、薙刀で腕を切り落とし、歩美ちゃんを救出する。



「いいですか？歩美ちゃん。あの4人と一緒に、校門の外まで逃げてください。決して振り向かないで。いいですね？」



「…うん！分かった！！名前お姉さん、絶対帰ってきてね？いっぱいお話しようね？」



「もちろんです。さぁ、早く行ってください！」




少年探偵団のみんなが移動している最中、特級呪霊は墨を全て取っ払っていた。…やっぱり違うね、特級は！





蟲毒呪法 「菫」





菫の蝶を1000羽出し、指を鳴らして体内に入り込ませて、弱らせる。



その間に私は薙刀に斬りかかる。




「！！」



硬い！！まるで岩を斬っている感覚！！でも、ある程度刃は入る。私は無心で斬りかかっていく。



だが、私の攻撃は特級にはまるで通用しなかった。




気づけば私は、肩を斬られ腹を斬られ……何度も「花萌葱」と「紅」で治したが、それが効かないくらいの怪我になってきた。



目の前の特級は、私の怪我の状態を見て、ニタニタ気持ち悪く笑っている。



そこでやっと思い出した。米花町に来る前に、五条さんに言われた忠告。





『あと、これは僕からの忠告。もし特級と遭遇したら、戦わずに僕を呼んで。人質が取られていたとしても、どれだけ焦っても、僕に電話して。すぐに行くから。』





私は携帯を手に取り、五条さんに電話をかけた。




《…もしもし？》



「ご…じょう…さん……たす……けて……」



「よく言えました。遅すぎるけどね。」



「えっ…」





術式反転 「赫」





今電話をかけたはずなのに、気づけば真横にいた五条さん。あっという間に、目の前の特級を祓ってしまった。




「…ボロボロだね。高専行って硝子に診てもらうよ。」



「…はい…」



「今はとにかく休みな。その怪我治ったら説教な。」




その言葉を最後に、私は意識を手放した。





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２５.説教→←２３.少年探偵団

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