無造作部屋 ページ44
【夢主目線】
国木田「今日から暫くお前は此処で生活してもらう訳になるのだが……まあ太宰の部屋だ。好きに使うといい。」
部屋は前来た時よりかは気持ち片付いており、質素な雰囲気な部屋だった。
敦「まあ、太宰さんはAさんには甘いですから寧ろ此処でAさんが生活してたって聞いたら……。」
国木田「気色の悪い事を言うな。Aの心証が悪くなるだろう。」
(もう十分心証悪いンですが……。)
谷崎「困った事があったら僕やナオミに遠慮なく言って下さいね!」
国木田「まあ我々も組合の動きが分かり次第忙しくなる。念の為世話係を雇って於いた。後数時間で来ると言ったが……。」
「世話係…?身の回りの事位は出来ますけど…?」
国木田「自炊をすると言っても社長から極力外出は控えさせる様にと言われている。」
そう言って彼等は日用品を私に渡すと事務所へと帰って行った。
彼等の至れり尽くせりの対応に感動を覚えた。
(マフィアとは…大違いだな……。)
味方を切り捨てて行くのはあの仕事柄仕方ない事だ。
マフィアは圧倒的“悪”
敵だと知っていてもこれだけの待遇をする人情深さ。
探偵社は圧倒的“正義”
であった。
もし…私があの日……。
中原幹部と会う前に、太宰さんに会っていたら。
私は敦君の様に…。あんな輝いた目をして…。
仲間を信じ仲間に背中を押されて…。
そんな事を考えながらゆっくりと太宰さんの部屋に足を踏み入れた。
之と言う珍しい物は無かった。
戸棚が一つ中には蟹缶やら酒のつまみなど
本棚には彼らしい趣味の本の数々。
冷蔵庫には日本酒と葡萄酒がそれぞれ二本ずつ。
確かにこれで自炊をしろと言われても無理か…。
というかこんなに異性の部屋を漁っていいのだろうか…?
ふと自分の今の行為を疑問に思った。
之以上、うろちょろと歩き回るのは良くないと覚り、静かに居間の小さな机の前に座った。
「…………ん?」
今気付いたのだが、机の下に開封済みの封筒と手紙が無造作に置かれていた。
悪いと思いながらも好奇心が勝り、気付いた時には其の手紙に手を伸ばしていた。
手紙を開いて見ると、内容は先程社長から説明された今回の“取引”について書かれていた。
宛が【探偵社員諸君】となっている事を見て、此の手紙は探偵社員共通に送られたものなのだと覚った。
そうして、一通り読み終わると一番下に“追記【特約】“と書かれた部分を見付けた。
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葵(プロフ) - 飽き性さん» ご丁寧なご指摘ありがとうございます(/Д`;応援ありがとうございます(^^♪頑張ります! (2018年8月1日 13時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - 本編の方で福沢が福澤になってますよ。この小説大好きです!通知来る度うきうきしてます!無理せずこれからも更新頑張って下さい! (2018年7月31日 2時) (レス) id: 7dd1ea514d (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 雪奏さん» お気に召して頂けた様で大変嬉しく思います(^^♪どうか最後までお付き合い下さい(^ ^) (2018年7月25日 19時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
雪奏 - すごく面白いです!応援してます!壁|ョ・ω・`o)ガンバッテッ♪ (2018年7月22日 22時) (レス) id: edf769ece4 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - #祭鼓*@harigaya mako*さん» 応援のコメント大変嬉しく思います!最近仕事の方が激務を増して今して忙しいので更新が滞っていますがどうか最後まで読んで頂ければと思っております(^ ^) (2018年6月18日 23時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えりんぎそーまっち | 作成日時:2018年6月9日 18時